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【Lingenfelder:リンゲンフェルダー家のワイン】


ドイツのトップ生産者としての地位を確立
リンゲンフェルダーは、ファルツ地方のグロースカールバッハの地で、1520 年からワイン造りを行なってきました。
現在のオー ナーは、1951 年生まれのライナー カール リンゲンフェルダーです。
13 代目にあたるライナーは、かつて、ロバート パーカー の著書「パーカーズ ワイン バイヤーズ ガイド第 4 版」で、エゴン ミュラー、フリッツ ハーク、ヨハン ヨゼフ プリュ ムなどの著名生産者とともに、5 ッ星(OUTSTANDING)の評価を獲得しました。
『ワイン アドヴォケイト 1994.2.26』では、 「フラインシュハイマー ゴルトベルク ショイレーベ アウスレーゼ 1992」が 99 点を獲得。
『ワイン アドヴォケイト』に掲 載されている、1992VT のすべてのアウスレーゼの中でもトップスコアです(次点は 96 点)。また、同誌に 99 点の評価が掲載さ れた 1992VT のワインはわずか 8 本しかなく、
この点数は、ルフレーヴのモンラッシェ グラン クリュや、スクリーミングイー グルと並ぶほどの凄まじいものでした。
   
「私はワインメーカーでも、芸術家でも職人でもない。 ただ自然に従い、自然をボトルに詰めている」
これだけの評価を得ていながら、ライナーはトップ生産者しての地位に固執せず、自ら が理想とするワインを造るための道を歩んできました。
具体的には、ロバート パー カーが絶賛したような極甘口タイプのワインの生産を止め、より日常的に飲むワインを 手掛けています。
これにより、評価誌への掲載は少なくなりましたが、決してワインの 品質が落ちたという意味ではありません。
むしろ、「?良いワイン”以上のワインを造り たい。?本物のワイン”を造りたい」と意気込み、畑に由来する天然酵母による偶発的な 発酵を大切にしながらすべてのワインを生産しています。
自然環境や畑の天然酵母を守るため、ボルドー液や防虫剤、除草剤を使 用しません。
2016VT ではべと病がまん延し多くの生産者が対策を施しましたが、ライナーは農薬を使用せず、結果としてなんと 80%もの収穫を失ってしまいました。
また、同じワインであっても、あるタンクでは辛口、あるタンクでは発酵が途中で止まって しまったために甘口になることがあります。
しかしライナーは、それ以上酵母を添加したり、介入したりしません。「発酵が自然に 止まったその状態こそ、そのワインにとってあるべき姿だ」。ライナーの哲学が垣間見える言葉です。

「完璧ではないからこそ美しい。私のワインも同じようなものだ」
ライナーは、「ある本で読んだのだが」と前置きし、日本の?わびさび(侘び寂び)”に感銘を受けたと 話してくれました。
「2015VT に、全く同じ葡萄で造ったロゼワインがある。しかし、1 本は辛口で、 もう 1 本は甘口だ。なぜなら、2 つのタンクの内の 1 つが、辛口になる前に酵母が活動を終えたため に甘口になってしまったからだ。
こうしてできたロゼワインは完璧なワインではないかもしれないが、 それぞれに個性があって良い。
ここには日本の?わびさび”の文化に通じるものがあると思う。たとえ ば、そこに完璧な日本庭園があったとする。その庭園に桜の花が舞うと、庭園の完璧さを乱してしま うかもしれない。
しかし、完璧ではないからこそ美しい」。
「これは以前、稲葉が訪問してくれた時にプレゼントしてくれた漆塗りのお盆だ。表面がざらざらし ていて、お盆としては完璧ではない。しかし、この表面の起伏があるからこそ、いろんな角度から見 ていて美しさを感じる。
この漆器からも?わびさび”を感じた。私のワインも同じようなものだ」。
天然 酵母による偶発的な発酵を経て、辛口になるか甘口になるかも分からないような自然の産物として出来上がったありのままのワイ ン。
不完全かもしれないものの、だからこそ美しいのだというライナーの哲学が良く分かるエピソードです。


植物や動物が共存できる環境での葡萄栽培を重視。
「グロースカールバッハは雨が少ないエリアだ。灌漑をする生産者もいるが、私は していない。
灌漑をすると葡萄樹の成分バランスが崩れ、この畑のテロワールの表現が損なわれると考えているからだ。
さらに、ヴィンテージの差がなくなり、自然 の味ではなくなってしまう。畑には意図的に植物の種を撒いて草や花を生やしてい る。花は虫や鳥を呼び寄せ、鳥や良い虫は悪い虫を食べてくれるんだ。
バラは、か わいいから植えているということもあるけれど、それだけではない。うどん粉病を 葡萄より先に感知するという特徴があるんだ。
うどん粉病は感染してからでは手の 施しようがないから、バラを見ることでうどん粉病の発生を知ることが重要だ」。


葡萄栽培とワイン造りへの情熱を伝えたい。
2017 年に訪問した際、葡萄畑に到着すると、ライナーがおもむろに車の荷台から ドリルを持ち出してきました。
「いったいなぜ?」とあっけにとられる弊社スタッフ 一同。すると、ライナーはいきなり畑にドリルを回転させて突き刺し、引き抜いて 地中の状態を見せてくれました。
私たちにしっかりと説明したいという真面目さと、 驚きの行動とが、カールの人柄と葡萄栽培、ワイン造りへの情熱を表していると感 じられました。
このエリアの土壌は主にレス(黄土)で、岩石が風化したさらさら とした砂で、豊富なミネラル分を含んでいます。
シュペートブルグンダーの畑は、 石灰質粘土の土壌となっています。


同じメーカーのタンクで醸造しても、違うワインが出来る。
「同じメーカーのタンクで醸造するが、タンクによってワインの成長が異なる。
た とえば、辛口を造ろうとしても、発酵が途中で止まり甘口になる場合がある。
この 場合、酵母を添加して最後まで発酵させる生産者が多いだろうが、私はそのような 介入をしない。
発酵が自然に止まったその状態こそ、そのワインにとってあるべき 姿だ。
もし A のタンクが辛口、B のタンクが甘口、C のタンクが甘口という味わい になったとする。
稲葉が A のタンクのワインをオーダーしたら、他の国のインポー ターが辛口を欲しがっても提供することができない。
そんな時は『ごめんなさい』 とメールをするしかない。
ワインの飲み手は多様な価値観を持っており、?どこにで もあるものではないワイン”を欲しいという人がいる。
そうした人々のために、より興味を持ってもらえるものを造りたいんだ」。


ファルツ産の樽を使用することでこの土地の個性を表現する。
使用する樽は様々で、120 年前から使用しているとても古い大樽や、上級品に使用するバリッ ク、縦に長い形のシュトゥックと呼ばれる樽があり、それぞれ使い分けています。
「樽の材料と なる木材は全てファルツ産を使用している。他のエリアの材料で造った樽は使わない。
ファルツ 産の樽を使うことで、ワインによりこのエリアの個性が出るように表現している。
?どこでも手 の入るワイン”ではなく、このエリアで受け継がれた固有のものを造っていきたい」。




KA−352 2007 Lingenfelder Riesling Kabinett Halbtrocken

リンゲンフェルダー リースリング カビネット ハルプトロッケン 750ml  
《白》【やや辛口】
葡萄品種:リースリング
残留糖度:14.6g/l 酸度:6.2g/l

やや濃い黄色で、柑橘類や果実の香り。ほどよいコクがあり、酸が後味をすっきりとさせています。

              2,530円(本体価格2,300円)  
円高差益還元により価格がお安くなりました!

KA−352は、只今品切れ中(2023年12月30日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。











KA−353 2018 Lingenfelder Riesling Spatlese Trocken

リンゲンフェルダー リースリング シュペートレーゼ トロッケン 750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:リースリング
残留糖度:4.0g/l 
酸度:4.8g/l

フラインシュハイマー ゴルトベルクの葡萄から造ったワイン。
十分に発酵させるため辛口には餞別酵母を使う生産者が多いのですが、
リンゲンフェルダーは、土地と自分たちの魂を反映したワインを造りたいと、天然酵母しか使いません。
黄色がかった色合いで、熟した甘い果実の香り。
程よいコク、控えめな酸があり、辛口ですがぎすぎすした感じがありません。
余韻に、ほのかな柑橘系の苦みが感じられます。

             3,630円(本体価格3,300円)  



KA−353は、只今品切れ中(2024年4月13日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。







K−935 2019 Dornfelder Kabinett Trocken.

ドルンフェルダー カビネット トロッケン 750ml   
《赤》【ミディアムボディ】
葡萄品種:ドルンフェルダー
残留糖度:0.4g/l
酸度:5.3g/l
熟成:ドイツ産の大樽で 12 ヶ月

グロスカールバーハー オスターベルクからのワインです。
透けて通らないほど濃く深い赤紫色。
ドイツ産の大樽で1年熟成します。
ほんのりと樽の風味が付いた、バランスの良いボルドーのメルローを思わせる柔らかい赤です。
ドルンフェルダーの生き生きとした果実味が感じられます。

                        2,530円(本体価格2,300円)    










K-936 2015 Onyx Q.b.A.
オニキス クーベーアー 750ml 
《赤》【ミディアムボディ】
葡萄品種:ドルンフェルダー
残留糖度:0.1g/l 
酸度:5.8g/l

熟成:ファルツ産バリック、1年間

シュペートレーゼとのみ表記されていますが、飲み口は辛口です。
グロースカールバッハー ブルグヴェークからのワイン。畑 で選別を行い、良いと判断した年にのみ造ります。
オニキスを造らない年は、ドルンフェルダー カビネット トロッケン(K935) に混ぜてしまいます。
ファルツ産のバリックを使い 12 ヶ月熟成させます。ほとんど黒色に近いほどの外観。
しっかりとしたタ ンニン、口の中で爆発しそうな果実味、噛みごたえのあるボリューム、
どれを取ってもドルンフェルダーのもつポテンシャルを 見事に引き出し、ドイツの赤ワインに対する考え方を改めずにはいられないほどセンセーショナルです。
オニキスとは、宝石の 「瑪瑙(めのう)」のことです。成功や夫婦の幸福、厄除けの効果があると言われ、巳年、獅子座、山羊座の守護石です。
ライナー は、ワインの深い色合いにちなんで、この名を付けました。
ギリシア神話では、キューピッドが眠っているビーナスの爪を矢で 切って遊んでいて、そのかけらがインダス川に落ちてオニキスになりました。

                            3,630円(本体価格3,300円)   

K−936は、只今品切れ中(2023年11月25日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。








K-305 2019 Lingenfelder Spätburgunder Tafelwein

リンゲンフェルダー シュペートブルグンダー ターフェルヴァイン 750ml 
《赤》【ミディアムボディ】
葡萄品種:シュペートブルグンダー(ピノ ノワール)
残留糖度:0.5g/l 
酸度:4.7g/l

葡萄は、グロスカールバッハの街の斜面を下ったところにある、石灰質粘土土壌のブルグヴェーグの畑に植えられています。収穫は手摘みで行い、破砕して、醸しを行います。
天然酵母を使用しています。かつては、グラン ピュイ ラコストで使った樽やフランス アリエ産バリックを使っていましたが、現在はドイツのバリック(ファルツの樫の木)で熟成しています。
必要成分を取り除いてしまうファイニングせずワインを造るためには、しっかりとバランスをとる必要があり、最低2年は熟成させてからリリースします。
レイナー リンゲンフェルダーによる細心の注意の下に仕上がった、果実、ボディ共に充分な赤ワインです。
その味わいは、ブルゴーニュのトップクラスの生産者のワインに決して引けをとりません。
彼のHPで、チキンの胸肉のディジョンクリームソース(マスタードソース)、ローズマリー風味のローストポテト添えが、お勧め料理として掲載されています。

        3,630円(本体価格3,300円)  



シュペートブルグンダー : ドイツにおけるピノ ノワールの別名。最高のバーガンディーの原型をイメージし、完全に辛口で深い色合いをもつ、構成の確かなワインに造られる。
そのようなワインは収量を抑え、醸しに、より時間をかけた時、小さなオーク樽で熟成させることなどによって得られる。






  
KA−467 2019 Ganymed Spätburgunder
ガニメット シュペートブルグンダー 750ml  
《赤》【ミディアムボディ】
葡萄品種:シュペートブルグンダー
残留糖度:0.5g/l 
酸度:4.7g/l

熟成:ファルツ産のバリックで 24 ヶ月以上

畑は、グロースカールバッハー ブルグヴェークです。
ガニメットは、良いヴィンテージ にのみリリースするワインですが、毎年造ることができるよう妥協せず畑仕事を行なって います。
ファルツ産のバリックで 24 ヶ月以上熟成させます。
香りや味わいは非常に複雑 で、ポートの様なコクとこなれた印象があります。
ドイツでこんなに素晴らしい品質の赤 ワインが出来るのかと驚かされました。
若いうちは非常に力強く濃密ですが、10 年の熟成を経たことで、さらに複雑で深みの ある味わいが感じられるようになっています。
ワイン名の「ガニメット」とは、ギリシア神話のトロヤの王子で、全身黄金色の 光を放つ美少年ガニュメートにちなんでいます。
大神ゼウスは大きなワシに変身し、羊番をしていたガニュメートをオリンポス に連れて行き、神々の宴の給仕役をさせました。
そのために、ガニュメートには永遠の若さと不死が与えられました。

                      4,620円(本体価格4,200円)  







                    〔Vineyard Creatures : 畑の生き物ラベル シリーズ〕
        自らの葡萄畑にちなんだ生き物を、友人で著名なワインラベルデザイナー、チャック ハウスがデザイン。 《スクリューキャップ使用》

ラベルには、害虫から葡萄樹を守る小鳥が描かれています

KA−25 2020 Lingenfelder Bird Label Q.b.A.
リンゲンフェルダー バード ラベル クーベーアー 750ml  
《白》【やや辛口】
葡萄品種:リースリング
残留糖度:18.6g/l 
酸度:5.1g/l

ラベルにはミミズをくわえた小鳥が描かれています。
小鳥はミミズから葡萄樹を守ります。
生き生きとした酸があり、フレッシュでほのかな甘みの飲みやすいタイプ。
リースリングの個性が良く表れた、上品な味わいを楽しむことが出来ます。
エア カナダのビジネスクラスで使用されています。

                  2,200円(本体価格2,000円)  
ロバート パーカー Jr.の「パーカーズ ワイン バーゲンズ」に掲載。








ラベルには夕食へ急ぐ野ウサギが描かれています

KA−351 2018 Lingenfelder Hare Label Q.b.A.

リンゲンフェルダー ヘア ラベル クーベーアー 750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:ゲビュルツトラミナー
残留糖度:3.4g/l
酸度:4.4g/l

ラベルには畑の野ウサギ(ヘア)が描かれています。葡萄は隣人のものを使用しています。
スパイスや花の香りのある、溌剌としてフルーティなワインです。全体のバランスがとれています。
食前酒として、または肉料理と、或いはワインだけで楽しめます。

              1,870円(本体価格1,700円)  

KA−351は、只今品切れ中(2023年8月15日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。