ワインショップ飛附屋スペインワイン・ガリシア州セラーズ カン ブラウ

【CAN BLAU:セラーズ カン ブラウ】

  
中央がプリオラート                      ミゲル ヒル(左)       ノリア ロペス サロカ(中央左)

フミーリャを本拠地とするヒル ファミリー エステーツが、2003年からD.O.モンサンのエリア内、エル モラールで展開するボデガ。
セラーズr カン ブラウの名称は、カタルーニャ語で「can=家」、「blau=青」を意味し、光を受けたモンサンの土壌が青く見えたことが由来です。
カン ブラウはD.O.モンサンの南西部エル モラール村にあります。
興味深いのが、エル モラール村には2つのD.O.をまたいでいる特殊な村であると言うことです。
ひとつはモンサン、そしてもう一つは、スペイン屈指の高級ワイン産地プリオラートです。
実際、カン ブラウのワイナリーから500m離れただけでプリオラートの生産エリアとなります。
モンサンの土壌は非常に入り組んでおり、とても複雑です。
カン ブラウが所有する畑の土壌は、プリオラートに似ているスレートの区画もありますが、チョークと粘土質の区画が多く、粘土質の土壌は他地域よりも鉄分が多いため、
カリニェナの栽培に適しています。
土壌が入り組んでいるために、畑を購入する際には「畑に精通した人物がとても重要である。」と当主のミゲル ヒルは言います。
モンサンでは白ワイン用にマカベオ、ガルナッチャ ブランカ、シャルドネ、赤はガルナッチャ、シラーが主流で、近年はメルロも人気が出ていますが、
カン ブラウではカリニェナ、ガルナッチャ、シラー飲みを栽培しています。
また、自社畑の葡萄の他に近隣の農家からも葡萄を購入しています。

このワイナリーで指揮を執るのは、ワインメーカーのノリア ロペス サリカ(以下ノリア)です。
ワイン醸造学校としても歴史のあるタラゴナ大学を卒業後、アメリカやチリなどで経験を積み、2005年にこの地域に来ました。
農協などでの経験を経て、2012年からカン ブラウで働いています。
この地でワインを造るためには、複雑に入り組んだ土壌を理解し、どこにどんな品種を植えるか考えなければなりませんが、
その点、彼女はこの地を深く理解しており、ミゲル ヒルからも厚く信頼されています。
ヒル ファミリーの基礎に、彼女自身の哲学が加わることでカン ブラウのエレガントで複雑さのあるスタイルが形成されています。
良く比較されるプリオラートとの違いは、ノリア曰く
「プリオラートは花の核(中心)の部分、より集約されており力強い、モンサンは花の萼(がく)の部分、華やかでエレガント、多様さがある。」とのことです。
(2017年6月)

標高230mワイナリーの近くにある平均樹齢45年のカリニェナの畑。
灌漑設備もしっかりと配備されている。
畑は全体で35ha所有。
カリニェナはワイナリー近くに広がる160m〜250mの畑
(チョークと粘土が多い区画)で栽培。
ガルナッチャは500m〜800mに広がる畑
(主に粘板岩の区画)で栽培しています。












ワイナリーの設備で特筆すべきはプレス機。
昔ながらのプレス機の構造をオートメーション化した最新のものを使用しており、
キュベによってプレスの強さを変えることが出来る。
ポイントはあまり強い圧力でプレスしないことで
、それにより過剰なタンニンの抽出を避けられる。










カン ブラウのワイン造りを担う重要な存在 モンサンの複雑で多様な土壌を理解し、個性を引き出すワインメーカー
このワイナリーで指揮を執るのは、ワインメーカーのノリア ロペス サロカ(以下ノリア)で す。
ワイン醸造学校としても歴史のあるタラゴナ大学を卒業後、アメリカやチリなどで経験を積 み、2005 年にこのエリアに来ました。
農協などでの経験を経て、2012 年からカン ブラウで 働いています。
この地でワインを造るためには、複雑に入り組んだ土壌を理解し、どこにどんな 品種を植えるか考えなければなりませんが、その点、彼女はこの地を深く理解しており、ミゲル ヒルからも厚く信頼されています。
ヒル ファミリーの基礎に、彼女自身の哲学が加わることで カン ブラウのエレガントで複雑さのあるスタイルが形成されています。
よく比較されるプリオ ラートとの違いを、「プリオラートは花の核(中心)の部分、より集約されており力強い。
モン サンは花の萼(がく)の部分、華やかでエレガント、多様さがある」とノリアは語ります。

  
畑・栽培・収穫
合計35haの畑を所有しており、複数の区画に分かれています。
土壌はチョークと粘土が多い区画とプリオラートに似ている 粘板岩(スレート)の区画があります。
前者はカリニェナの栽 培に、後者はガルナッチャの栽培に適しています。
ワイナリー は標高 230m に位置し、その周りに広がる標高 160m〜250 mの畑でカリニェナを栽培、ガルナッチャは標高 500m〜800 mに広がる畑で栽培しています。
そして、シラーは石灰岩土壌 です。地中海性気候と大陸性気候の両方の影響を受けるため、 寒暖の差が激しい地域です。
栽培は基本的にはオーガニックです。収穫のタイミングを決め るポイントは常に畑を回って葡萄を食べることです。
イメージ通りに完璧な完熟のタイミングを逃し てしまうと過完熟、つまりはバランスを失ってしまうので注意しなければなりません。

  
醸造作業の合理化とバリアフリー、 2 つの観点から思案した構造のワイナリー
ヒル ファミリー エステーツの代表ミゲル ヒルが「モンサンで最も素晴らしい」と自画自賛するワイナリーは、その言葉通りとても美しく、また非常に合理的な設計になっています。
設計は 元航空機の設計者であるミゲル ヒル自ら行ったというから驚きです。
彼は、ヒル ファミリーエ ステーツの全てのワイナリーの設計に携わっています。
ワイナリーは醸造の合理化とバリアフ リーの観点から思案した構造になっています。
車イスでも全ての階にアプローチできるよう現在 のデザインにしました。
異なる 3 つの高さをもった段差 9mの丘の上に立地するため、設計は非 常に困難だったとのことです。





スタンダードクラスでもハイクオリティーなカン ブラウの入門編
S−188 2020 Blau
ブラウ 750ml  
【赤・フルボディ】
葡萄品種:カリニェナ(50%)、シラー(25%)、ガルナッチャ(25%)
D.O.モンサン
平均樹齢:20〜30年
収穫量:1haあたり12トン
植密度:4,000本/ha

ガルナッチャの畑の土壌はリコレリャと呼ばれるレート(粘板岩)、カリニェナは粘土質、シラーは石灰岩の土壌です。
収穫した葡萄はステンレスタンクに入れ、25度以下にコントロールしながら発酵、ポンピングオーバーを行います。
マロラクティック発酵はフレンチオークで行い、熟成は、フレンチオーク(1〜5年)で、4ヶ月熟成させています。
ノンファイニング、珪藻土フィルターで軽くフィルターをかけてボトリングします。
ブルーベリーやプラム、ラベンダーのアロマにミネラルの要素が混ざっています。
生き生きとした果実味があり、とてもバランスの取れた味わいです。

       2,640円(本体価格2,400円)







S−284 2021 El Nen del Celler 
エル ネン デル セラー 750ml 
【赤・フルボディ】
葡萄品種::ガルナッチャ、カリニェナ、シラー、テンプラニーリョ
認証:ヴィーガン
D.O.モンサン

ワイン名は、「男の子とセラー」という意味で、ラベルにもデザインされています。
赤い果実の豊かなアロマ、 非常に心地よい口当たり、微かにミネラルのタッチが感じられます。
十分な酸が全体を支え、エレガントなワ インに仕上がっています。
ガルナッチャはリコレリャと呼ばれるスレート、カリニェナは粘土、シラーとテン プラニーリョは石灰岩質土壌の畑で栽培されています。
それぞれ熟す時期が異なるため、別々に収穫して醸造 します。
発酵、熟成共にステンレスタンクで行います。
すべての品種の発酵が完了したらブレンドします。

     2,090円(本体価格1,900円)












ワイナリーの名を冠した、自信作のミドルクラス
S−189 2012 Can Blau
カン ブラウ 750ml  
【赤・フルボディ】
葡萄品種:カリニェナ(40%)、シラー(40%)、ガルナッチャ(20%)
D.O.モンサン
平均樹齢:40〜55年
収穫量:1haあたり9トン
植密度:4,000本/ha

ガルナッチャはコルヌデラ デ モンサン(Cornudella de Monsant)のスレート土壌。
カリニェナはダルモとマスロッチ(Masroiq)のエリアにある粘土質土壌、シラーは石灰質土壌の畑です。
手摘みで収穫した葡萄はステンレスタンクに入れ、25度以下にコントロールしながら発酵、ポンピングオーバーを行います。
マロラクティック発酵はフレンチオークで行い、熟成はフレンチオーク(新樽〜3年樽)で約12ヶ月行います。
ノンファイニング、珪藻土フィルターで軽くフィルターをかけてボトリングします。
ブラックチェリーやプラム、ラベンダー、お香を思わせる華やかなアロマの中にスパイスや樽のスモークのニュアンスが混ざります。
口当たりはまろやかで、深みがあり長い余韻が感じられます。

             3,300円(本体価格3,000円)