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【Ｊ．ＬＡＳＳＬＬＥ：Ｊ．ラサール】

　　　

歴史的には､シャンパーニュ地方のワインは､既に 9 世紀から知られていましたが､18 世紀に本格的に Dom Perignon により､さらに有名になりました。
まだ帝国時代に､エペルネの Jean Moet 男爵と､ランスのヴーヴ･クリコ夫人が､自分達のシャンパーニュをヨーロッパ中に広げました。
その後､このアペラシオンの名声は上がり続け､1850 年には 800 万本､1,900 年には 2,800 万本､2011 年には 3 億 2,300 万本､2020 年には 2 億 4400 万本が世に送り出されています。
メゾンは 360 社あります。シャンパーニュはメインに 3 つの葡萄種から造り出されます：ピノ･ノワール､ムニエ､そしてシャルドネです。
シャンパーニュ地方からは､主に発砲性の白ワインをメインとし､様々なキュヴェやミレジメなどが造られています。
1927 年の法律により定められた AOC の範囲は 38,787ha に広がり､主に 4 つの地域があります。
ラサールは､Montagne de Reims の Chigny-les-Roses という村にあります。

La grande Montagne de Reims(ランスの大きな山の意 )は､ランスとエペルネの間にある森に囲まれた広大な台地に位置します。
葡萄畑は､その山の斜面が作り出す丘にあり､白亜質と他の地層のかけらが混ざりあった土壌に植えられています。
ほとんどの丘は､北に面しています。ところが､葡萄は独特の気候現象により､しっかり熟すことができます：夜間の冷たい空気が平地に降り､日中に溜まった暖かい空気がランスの山の葡萄畑に降りかかるのです。
周りを囲んでいる森が､温度調節の役目を果たし､ミクロクリマを作り出しています。
La Montagne de Reims は､ピノ･ノワールがメイン(面積の 6 割を占める)で､丈夫で実つきの良いこの品種が､ここの石灰分の多い地質にぴったりなのです。
シャルドネに関しては､比較的熟しやすい反面､春先の霜には敏感で､西からの風のあたらない山の東側､Trepail や Villers-Marmery などの場所が適しています。

Pinot noir ピノ･ノワールは葡萄畑全体の 38％を占めています。
涼しく､石灰分の多い地質にぴったりの品種で､La Montagne de Reims & la Cote des Bar のメインの品種です。
この品種からできたワインは､赤い果実のアロマと､しっかりした骨格が特徴です。

Meunier ムニエは面積の 32％を占めます。
この品種は､特に粘土質のテロワール(la Vallee de la Marne etc)に向いており､比較的条件の難しいぶどう畑に適しています。
この品種からはやわらかで､フルーティ､そして他の品種に比べて熟成するのが少し早いという特徴があります。
そしてワインに丸みをもたらしてくれます。

Chardonnay シャルドネは面積の 30％を占めています。
この品種は､la Cote des Blancs のお気に入りの品種で､デリケートなアロマと､花や柑橘系､時にはミネラル感のある風味が特徴です。
熟成するのは時間を要しますが､長熟させる為には理想的な品種といえます。

ジュール･ラサール(Jules lassalle)は､1942 年にランスのモンターニュ･ド･ランスのシニー･レ･ローズ村に家族経営のシャンパーニュ･メゾンを設立しました。
卓越した技術を持つ彼は､エレガントで引き締まった､ある種の豊かさを備えた特徴的なスタイルを確立しました。
1982 年に彼が亡くなると､妻のオルガ(Olga/2020 年に 100 歳 !)と娘のシャンタル(Chantal Decelle-Lassalle)がドメーヌを引き継ぎ､ジュールの築いた高い基準を維持しながら､ドメーヌを次のレベルへと押し上げていきました。
2006 年には､シャンタルの娘であるアンジェリーヌ(Angeline Templier-Lassalle)がワインメーカーとして加わりました。
シャンパーニュでは稀な女系でラサール伝統である "une femme, un esprit, un style"（1 人の女性､1 つの精神､1 つのスタイル）はさらに磨きがかかり､ジュール･ラサールのスタイルを継続しつつフェミニンさも加えています。
全てが長い熟成を経ており､どれもが驚くほどの複雑さと深みと独特のフェミニンさが魅力です。

すべての畑は､Premier か Grand Cru に位置しています。年間で約 10,000cs を生産しています。
今日､319 ある村のうち､44 つの村のみが､Premier Cru を生産しています。ラサールはこれらすべての葡萄畑の持ち主であり､シャンパーニュの醸造法も､昔から引き継がれた手法をリスペクトして､丁寧に行っています。
毎年作り出される各キュヴェは､私達が求めるクオリティに達する為に､最低 5 年間は熟成させています。

葡萄の果皮からの色素が果汁に浸漬しないように､静かに､ゆるやかに行われます。
すべての畑からの葡萄を伝統的な木製のプレス機で､一区画ずつ 4,000 キロの圧搾機にかけます。
すべてのワインは､最もクオリティの高い ≪ Cuvee ≫と呼ばれる一番果汁からのみ醸造されます。

果汁が落ち着くようにするために 12～24 時間休ませます。アルコール発酵は 8～10 日ほど続きます。
ワインは酸味を柔らかくするためにマロラクティック発酵を行います。ヴィンテージ､テロワール､ハウススタイルなどの条件を考慮してワインごとにブドウのブレンドを毎年変えています。
二次発酵は瓶の中で 6～8 週間行われます。

ラサールでは､すべての所有畑の葡萄を､違うキュヴェを造り出すため､数種の品種を､または違うヴィンテージをブレンドします。
ノン･ミレジメでは､その年の収穫､または“ラサールの味”を表現するためにタンクにて熟成していた違う年の収穫からのものも使います。
ミレジメは､言うまでもなく､ある一年間に収穫された葡萄のみを使用し､キュヴェによって､アッサンブラージュの仕方は異なります。
ロゼは伝統的なスタイル､ウイユ･ド･ペルドリ(山ウズラの目/ワインの色調がヤマウズラ)Perdrix の目(oeil)のような淡いピンク色)で造られており､最もエレガントなシャンパーニュに見られる非常に淡く繊細なスタイルです。

瓶詰めされたワインは､必ず澱と共に熟成させます。ボトルは､最適かつ一定の温度に保たれたカーヴにて保管されます。
ノン･ミレジメで 4 年間､ミレジメは 10 年間熟成させます。

この作業は､先祖代々から伝わる技術を使って､ピュピトルと呼ばれる動瓶専用の回転台にて行われます。
3 週間の間毎日､一つ一つのボトルを手作業にて少し回転させます。1/8 または､1/4 ずつ回転させながら､徐々にボトルを倒立した状態にさせてゆき､この作業のお陰で､澱(役目を終えた酵母の沈積物)がボトルネックに集まります。
こうして､自然にワインの濾過が行われます。

デゴルジュマン(澱抜き)の後､ボトルにはリキュールが加えられます。この最後の工程は､蔗糖から作られたリキュールと､リザーヴワインをベースに行われます。
基本的にラサールのシャンパーニュでは､バランスのとれたシャンパーニュになるように､BRUT で行います。
各ボトル下部にはデゴルジュマンの日付が刻印されています。

　　

Ｎ．Ｖ．　ＣＵＶＥＥ　ＰＲＥＦＥＲＥＮＣＥ　ＢＲＵＴ
キュヴェ　プレフェランス　ブリュット　７５０ｍｌ　　
《白》【辛口・発泡】生産者：Ｊ．ラサール
葡萄品種：ピノ・ムニエ（６０％）、ピノ・ノワール（２０％）、シャルドネ（２０％）

ドメーヌのテロワールのアンカーポイントであり､ドメーヌのスピリットを体現している特別なキュヴェ。
とても飲みやすく､親しみやすいため､食前酒やディナーをさらに盛り上げてくれることでしょう。
ローブ(外観)はクリアで輝く黄色で､口に含むとまず､はじけるミネラル感をともなった爽やかさを感じます。
そして徐々に白い果実(梨や林檎)､または黄色く熟したフルーツ(アプリコットやピーチ)､微妙に甘草やフェンネルのニュアンスもともないます。
(この感覚は､La Montagne de Reims から来た良質な Pinot noir のサインです)口の中では丸みを感じ､甘美で､生き生きとしています。
口で感じるテクスチャーを表現するとすれば､“ふくよかさ/ワインらしさと爽快さ/ ミネラル感(白亜質の土壌からの特徴)とを行き来します。
フィニッシュは微妙に塩っぽいニュアンスもあり､良質な余韻が感じられます。
現行(2021 年時)のキュヴェは 2016 年のリザーヴワインを 40％使用しており､ベースとなる 2017 年の収穫は､私たちのワインの真のアイデンティティを保証します。
キュヴェ･プレフェランスは､村の異なる区画の土地をブレンドしています。
Chigny les Roses, Rilly la Montagne, Villers Allerand, Ludes(ｼﾆｰ･ﾚ･ﾛｰｽﾞ､ﾘﾘｰ･ﾗ･ﾓﾝﾀｰﾆｭ､ｳﾞｨﾚ･ｱﾙﾗﾝ､ﾘｭｰﾄﾞ)のこの美しいバランスがジュール･ラサールのスタイルでフィネスとエレガントな凝縮感があります。
粘土石灰土壌の特徴がしっかりと現れています。この口の中であふれるフレッシュさと､チョークがもたらすミネラルのノートです。
味わいは丸く､泡はきめ細かく､溌溂として生き生きとしています。とてもバランスの取れた上質な酸と果実味を備えるシャンパーニュです。
手摘収穫､温度調節によるアルコール発酵､マロラクティック発酵有､8 ヶ月～10 ヶ月間樽熟成（3 回澱引き）､
ブレンド後､ボトリング前にエナメルタンクで最低 4 ヶ月間熟成 4 月にドメーヌで瓶詰､澱と共に 3～4 年間瓶内熟成､デゴルジュマン:
出荷の 4 か月前ドサージュ：約 8g/L､
年間生産量：約 70,000 本

　　　　　　　　　　　　７，１５０円（本体価格６，５００円）　　　

口当たりのコクは、厚みのある重厚なもので、そのボディ感は卓越したもの、ピノ・ムニエの使用比率の多さが、味わいに出ています。
それに、飲み込んだ時の、ふくらみは素晴らしいものがあり、それから続く、余韻の上品さに魅了されます。

Ｎ．Ｖ．　ＣＵＶＥＥ　ＰＲＥＦＥＲＥＮＣＥ　ＢＲＵＴ
キュヴェ　プレフェランス　ブリュット　１５００ｍｌ　　
《白》【辛口・発泡】生産者：Ｊ．ラサール
葡萄品種：ピノ・ムニエ（６０％）、ピノ・ノワール（２０％）、シャルドネ（２０％）

煌めきのある淡いゴールデンイエロー。イーストの香りと青リンゴや白い花、ハーブ、蜂蜜の香りなどが複雑に絡み合う。
きめの細かなクリーミーな泡と柔らかく繊細な酸と南国の熟した果実を思わせる味わいはとても優雅で、余韻も長く、洗練されたシャンパーニュに仕上がっている。
何時飲んでも楽しめるが熟成させてもおもしろい。

　　　　　　　　　　２０，９００円（本体価格１９，０００円）

Ｎ．Ｖ．　ＣＵＶＥＥ　ＲＯＳＥ　ＢＲＵＴ　　
キュヴェ　ロゼ　ブリュット　７５０ｍｌ
《ロゼ》【辛口・発泡】
生産者：Ｊ．ラサール
葡萄品種：ピノ・ノワール、シャルドネ

　　　　　　　　　９，２４０円（本体価格８，４００円）

２０１２　ＣＵＶＥＥ　ＡＮＧＥＬＩＮＥ　ＢＲＵＴ
キュヴェ　アンジェリーヌ　ブリュット　７５０ｍｌ　　
《白》【辛口・発泡】生産者：Ｊ．ラサール
葡萄品種：ピノ・ノワール（４０％）、シャルドネ（６０％）

初ヴィンテージは 1973 年でジュール･ラサールによって孫娘アンジェリーヌの生まれ年 1978 年発売。
金色がかった淡黄色。ミネラル感と新鮮さ､ほのかに甘草風味､フレッシュミントの香りも伴う。
開くと､アプリコットやマルメロの実のような黄色果実のアロマと､アーモンドやプラリネ等お菓子の様なアロマが､ビロードのように滑らかな香りで心地よい。　　　
円みがあり､ふくよかさと充実感。微妙な塩気が独特の風味と､ガストロノミーなワインであることを示しています。

　　　　
　　　　　　　　　　　　　　２５，３００円（本体価格２３，０００円）　　　　

1978 年にジュール･ラサールとオルガ夫人が孫娘に贈った「ラ･キュヴェ･アンジェリーヌ」は､以来､J.ラサールのシンボルとなっています。
まるでジュールが察したかのように家業に加わったアンジェリーヌ。そして､人生の夜明けとともに､その継続と発展を誇らしく受け継いでいく存在となるのです。
家族の絆と受け継がれる伝統です。このキュヴェは､ピノ･ノワールに特徴づけられた個性のあるワインでシニー･レ･ローズのテロワールで､2 つの区画の畑から造られています。
≪les Houssets ≫ ピノ･ノワール 1972 年植樹､≪ les Pecherines ≫ シャルドネ 1973 年植樹。
泡はきめ細かく､目元で軽やかにゴールドの反射がある。香りは､美しいマチュリティを表現しています。
このシャンパーニュは､ウィーンのお菓子のようなアロマが表現豊かで開放的であり､それが発展していきます。
その後､シロップ漬けのフルーツ(パイナップル､マンゴー)､カリンペーストのノートに変化します。
口に含むと､力強くたっぷりとしたアタックがあります。トースト､ドライフラワー､白い果実のアロマが感じられます。
ドライフラワーや煮詰めた白い果実。アンジェリーヌは､この新しい時代に大きな期待を寄せていることでしょう。
このシャンパーニュは､鶏肉のソース煮やフォアグラに最適です。

醸造: - 手摘収穫 - 温度管理されたアルコール発酵 - マロラクティック発酵有 - 8～10 ヶ月のタンク内熟成(3 回澱引き)。
- 4 月にドメーヌで瓶詰め - 澱とともに 10 年瓶内熟成 - 出荷 4 ヶ月前にデゴルジュマン - ドサージュ：7g/L 前後

　　

＊2012 年産から 750ml もﾏｸﾞﾅﾑと同じﾎﾞﾄﾙ形状(ｺﾘｵ型ﾎﾞﾄﾙ(Collio type )丸みを帯びたｼｮﾙﾀﾞｰとｴﾚｶﾞﾝﾄなﾈｯｸが特徴的なﾎﾞﾄﾙ)に変更となります。

２０１３　ＣＵＶÉＥ　ＳＰÉＣＩＡＬ　ＣＬＵＢ　１ＥＲ　ＣＲＵ　ＢＲＵＴＭＩＬＬÉＳＩＭＥ
キュヴェ　スペシャル　クラブ　プルミエ　クリュ　ブリュット　ミレジム　７５０ｍｌ　　
《白》【辛口・発泡】生産者：Ｊ．ラサール
葡萄品種：ピノ・ノワール（４０％）、シャルドネ（６０％）
醸造:
- 手摘収穫
- 温度管理されたアルコール発酵
- マロラクティック発酵
- 8～10 ヶ月のタンク内熟成(3 回澱引き)。
- 4 月にドメーヌで瓶詰め
- 澱とともに 10 年瓶内熟成
- 出荷 4 ヶ月前にデゴルジュマン
- ドサージュ：7g/L 前後
年間生産本数
750ml 7,100 本/年
1500ml 400 本/年

鮮やかな輝く黄色。ほのかな甘草の風味のある爽やかさ､時間と共に､ドライフルーツや軽く焼いた様なフルーツの香り(ドライレーズンやアプリコット等)が凝縮。
充実度やﾘｯﾁさ実感。瑞々しさとミネラル感が洗練された力強さで偉大さや風格を表現。
コーヒーやモカの様な風味の輪郭が際立つ。熟成によりより華麗さを備える。

1971 年に設立された「クラブ･トレゾア≪ le Club Tresors ≫ 」は､シャンパーニュ地方初のワイン生産者の団体で､
ワイン生産の質的向上を提唱し､ユニークな職人の手による非常に高品質のシャンパーニュ･キュヴェを提供しています。

イエローゴールドの瞳の上に､クリーミーでたっぷりとしたムースが乗っています。
香りは､砂糖漬けのドライフルーツ､(ブドウ)黄色い果実のマーマレード､新鮮で軽いペストリーのタッチなど､表情豊かでたっぷりとしたものです。
2012 年ヴィンテージは収穫量が限られていましたが､ブドウの品質と凝縮度は高く､味わいはふくよかで骨格のあるワインに仕上がっています。
メロンや桃のような進化した香りと､白亜質の土壌による強いミネラル感が特徴です。
このシャンパンはフォアグラのリゾットやカポン(chapon:去勢されたおんどり)を使った料理に最適です。

　　　　　　　　　　　　　　　２３，６５０円（本体価格２１，５００円）