ワインショップ飛附屋トップ>フランスワイン・プロヴァンス>デュペレ バレッラ
夫ローラン・バレラ氏は、もと地質エンジニアという経歴の持ち主で地質に関してのプロフェッショナルです。そして妻のエマニュエル・デュペレは葡萄栽培・醸造学をプロヴァンスで更にワインコマースをボルドーにて学んだカナダ人の女性です。
元来ワイン好きのエマニュエルとローランはカナダで出会いそしてプロヴァンスで1番美味しい赤ワインを作ろうと決意しました。その後、ワイン醸造をプロヴァンスで学び、造り手への道へと転換を図り1997年に『デュペレ・バレッラ』が誕生しました。
若い彼らは開業当初畑を購入できるだけの資金力はなく選んだのはネゴシアンの道でした。
ワインのリリース当初はゴー・ミョーにて若手でありながら初登場でいきなり巻頭に写真付きで紹介されるという異例の取り上げられ方をされ‘クラスマンガイド2005’の創刊10周年巻頭特集では他の大物醸造家と肩を並べて取り上げられるなどスーパー・ネゴシアンとして南仏を代表する生産者にまで成長しました。
デュペレ・バレッラのワイン造りで象徴的なのが「DRCより樽を譲り受けてワインを造る」という一見キャッチーなフレーズですがDRCより樽を譲り受けているのはデュペレ・バレッラの「ピュアな果実味」を表現する為の並々ならぬこだわりの他なりません。デュペレ・バレッラはワイン造りにおいて葡萄の味わいをストレートにワインに表現する事に最も重きをおいております。その為、ワイン造りには機械を持ち込まない等徹底したこだわりがあります。そしてDRCやイケム、ボーセジュール・ベコ等「一流生産者から使用樽を譲り受ける」というのも、そのこだわりの一つです。果実味をピュアに表現出来る様に新樽の使用を控えているのですがどんな使用樽でも良い訳ではありません。一流生産者に納入される一流の樽だからこそ納得のいくワイン造りができる。だからこそDRCやイケム、ボーセジュール・ベコ等なのです。しかしDRCから使用樽を簡単に得られたわけではありません。何度も何度も手紙を送り続け、ようやく面会が許され「なぜDRCの使用樽が必要なのか?」等の質問を始め100以上にわたる細かい質疑応答が繰り返され
デュペレ・バレッラのワイン造りの哲学がDRC側に認められた為使用樽を譲り受けられるようになったのです。世界中のワインの頂点に立つDRCにワイン造りが認められたということは非常に注目すべき点です。
「ワイン今年の人10部門」ネゴシアン部門最高賞獲得!
今年の頭に「神の雫」が受賞のニュースでも報じられ話題となった「ワイン今年の人10部門」はまだ記憶に新しいかとは思いますがデュペレ・バレッラも同号で「ワイン今年の人10部門」のネゴシアン部門の最高賞を獲得しました!
誌面では南仏ワインが嫌いの人にもオススメしたいという内容で紹介されております。
掲載文章より「PROVENCEワインに対する自信」
2001年より、プロヴァンスでロゼワインではなく赤ワインに賭けたデュペレ・バレッラはユニークなチャレンジだ。エマニュエル・デュペレ(36才)とローラン・バレッラ(43才)はネゴシアンでありながらドメーヌワインの生産者でもある。
ユニークなスタイルのワインでプロヴァンスで彼らのようにピュアなワインは珍しい。ミシェル・タルデューとドミニク・ローランよりインスピレーションを受けCoteaux
du Languedoc、Cotes de Provence Costiere de Nimes、Rhoneでワインを造っている。南仏ワインがあまり好みではない人にとっても発見だろう。
ヴィノテーク最新2010年1月号
「ヴィノテーク ワイン バイイング・ガイド 田崎真也セレクション」に掲載
◎ドメーヌ・ワイン [クロ・ド・ラ・プロキュール]
1997年よりスタートしたデュペレ・バレッラ。2003年に念願の自社畑をカルノール村北端に3.5ha購入しました。畑に植えられている葡萄は樹齢30〜50年のヴィエイユ・ヴィーニュ(古樹)です。土壌は、モール山脈から川によって運ばれてきた泥成分を若干含みながらも粘土石灰質が主体となります。鍵になるのは地中10M近くのところにある帯水層。
乾燥しがちなプロヴァンス地方にあっては適度な水分補給を促しとりわけフェノール(タンニンやアントシアニン)成分の成熟を助けエレガントなタンニンをもたらします。
基本的に畑作業や醸造は播種暦(通称ビオカレンダー)に基づいて行いますが100%ビオディナミという訳ではなく、自分達に必要無いと思う事は行なっておりません。具体的には日照量が豊富で降雨量の少ないなプロヴァンスにおいては病気対策や光を集めるプレパラシオン(調剤)などは必要ないという訳です。
現在、エコセールの認可を申請しており2008年ヴィンテージより認可取得予定となっております。さらにようやく手に入れた大切な自社畑。排気ガスを撒き散らさない様に
畑の中はハイブリットカー「プリウス」を電気モードで走らせています。
≪参考評価 La Purocure 2004≫
フランスワイン・ガイド誌‘ゴー・ミョー’絶賛
≪2007年度版‘ゴー・ミョー’より抜粋≫
La Procure は、始めは何の変哲もない軽い「自然派」ワインのように思えるが、実は実は…。口に含んで数秒経つと、すごい力強さを見せとてもリッチで、複雑味がありしっかりした骨格を持つことがわかってくる。グラン・ヴァンのアートである。それでも、フレッシュ感と果実味をベースとしながらチャーミングでもあり、力強くもある。カカオ、イチヂク、さくらんぼ、スミレ、ヴァニラなど素晴らしい香り。後味が固めに感じる場合はもうちょっとだけ待つかデキャンタすれば十分である。
電気を使わず造る"ノワット製法"
ワイン造りにおいて、電気機械を一切使わず古い伝統にのっとて造る事から
【No=使わない、Wat=電気】と名付けられました。この方法の最大のメリットは抽出を強く行ないすぎずに優しいタンニンを得ながらも、満足のいく濃さが得られる事です。
ロワールで葡萄栽培と酪農を兼業する無名の年寄りが機械を使わずに醸造していたのを、たまたま目にする機会があったのがきっかけでこの醸造方法を行なうようになりました。特に明確なメソッドがあったわけでは無い為、試行錯誤を繰り返しながら2001年に初めてNowatにて醸造したワインが瓶詰めされました。
<収獲>
葡萄の熟度を見極めながら何回にも別けて手づみで収穫が行われます。
<除梗・選果>
完璧な味わいを造る為に、キレイな葡萄の実を一粒一粒選別しワインに雑味が出ないように丁寧に手作業で果梗を取り除きます。
<破砕・圧搾>
葡萄の破砕、圧搾の作業も機械のなかった時代は足で行っておりました。当然‘Nowat’はその伝統に従い機械は使わず足で行います。足で行なう事によりタンニンの質感が柔らかくなります。
<櫂入れ(ピジャージュ)>
醗酵には自然酵母を用います。アルコール醗酵中はタンクに手を入れ反時計回り→また時計と交互にかき混ぜる作業を一日一回行います。
<熟成・瓶詰め>
前記した一流生産者から譲り受けた使用樽にて熟成を行います。樽熟成が終わると瓶詰めです。気圧が高く、月の軌道が天空の高い位置から低い位置へと下降する時期は重力が増し澱が沈殿する為、その時期にフィルターを使わずにボトリングを行ないワインが完成となります。
ご覧の通りNoWat製法は大変手間隙の掛かる醸造行程の為、現在は限られたキュヴェのみにこの醸造行程が用いられています。
デュペレ・バレッラとしては初の試み新樽にて熟成を行なった“TLM”今まで『ピュアな果実の風味を大切にする』事を目的に新樽の使用を控えてデュペレ・バレッラですが
2006ヴィンテージのTLMから新樽を使い始めました。これまでは頑なに新樽の使用を拒んでいたデュペレ・バレッラですがワイン造りを始めて10年近くが経ち、時と場合によっては考え方も変りました。2006年は素晴らしいカベルネが収穫できた為カベルネを中心にTLMを造ろうと考えたデュペレ・バレッラ。そこで考えたのが『カベルネ・ソーヴィニョンの熟成には新樽が有効なのではないか?』という結論でした。新樽は使ってもデュペレ・バレッラらしさは変りません。TLMの特長はなんと言ってもその名前とおりの
「Tres Longue Maceration=とても長いマセラシオン」です。開放式のタンクで醗酵中に、手でタンク上方に渦巻きを作りピジャージュを行い、その後は足で圧搾。デュペレ・バレッラの特別なワインにだけ施される「Nowat製法」(前記参照)にて醸造が進められます。他のワインとTLMが違うとこは、更にここから果帽ごとワインを樽に入れ2ヶ月間、果皮や種から成分を抽出を行いながら熟成を行ないます。デュペレ・バレッラではこの期間も「マセラシオン」と考えておりワイン名を「Tres
Longue Maceration=とても長いマセラシオン」と呼んでいます。
2ヶ月後に果帽とワインを別け、同じ樽に戻して更に約16ヶ月の熟成を行い清澄・フィルタリングは行なわずに瓶詰めが行なわれます。
参考評価(2006ヴィンテージ)
ミシェル・ベタンヌとティエリー・ドゥソーヴ発行Le Grand Guide des Vins de France
の最新2010年版よりAOCコート・ド・プロヴァンスで最高評価を獲得。
2008 DOMANE DU CLOS DE LA PROCURE
ドメーヌ デュ クロ ド ラ プロキュール 750ml
《赤》【フルボディ】等級:A.O.C.Cotes de Provence
葡萄品種:ムールヴェードル(40%)、グルナッシュ(35%)、カリニャン(15%)、サンソー (5% )、シラー( 5%)
醸造:[‘Nowat=ノワット’製法]にて行われます。テルトル・ロートブッフとポーセジュール・ペコの使用フレンチバリックで約12ヶ月熟成
収量:20〜25hl/ha(1本の樹に4房)
[エチケットのデザインの由来]
妻 エマニュエル・バレッラはカナダのケベック出身です。エチケットのデザインに使われているムーズ(ヘラジカ)はケッベックのシンボル的な動物です。またムーズはシンボルとは言っても、ほとんど目にする事の出来ない動物です。生産量の少ないプロキュールも『名前は聞くが実際には飲んだ事がない、是非飲んでみたい』と思われるようになって欲しいという思いが込められております。同じくムーズの絵も夫
ローラン・バレッラによるものです。
5,040円(本体価格4,800円)
[テイスティング・ノート]
よく熟した葡萄の果実香に、空気に触れた後に立ち上がってくる品種由来のスパイス香。
控えめな樽の香り。全体をやさしく包み込むような包容力を感じさせるアロマの香り方が印象的。アタックはやさしいが果実味がしっかりと感じられ酸とのバランスが良い。タンニンは非常に柔らかく後味に感じられるアルコール分は、チェリーブランデーのような
果実味と「甘さ」が相まって感じられます。
ごめんなさい、只今品切れ中(2010年5月13日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。
作中では
『贈られてドキドキの、ロマンチックなワインというのが 売りだが、飲んでもなかなか美味しい。』と紹介されております。
2008 MY LOVE
マイ・ラブ 750ml
《赤》【フルボディ】
生産者名欧文:DUPERE BARRERA
生産者名和文:デュペレ・バレッラ
生産地:フランス プロヴァンス
原産地呼称:VIN DE PAYS DU MONT-CAUME
品種:ムールヴェードル グルナッシュ メルロー各1/3ずつ
[醸造・熟成]
100%除梗。ステンレスタンクにてアルコール発酵後、3週間の浸漬。
ピジャージュ、ルモンタージュおよびデレスタージュを組み合わせて抽出を行います。
6カ月間大樽にて熟成後、ポンプを使わず重力によって瓶詰。
瓶詰めの際に清澄は行わずフィルターも使いません。
[その他特記事項]
葡萄の収獲地はAOCバンドールのエリア内ですが自由な発想でワインを造りたいという思いからバンドールの規定(ムールヴェードル50%以上、15カ月以上の熟成etc・・・)にはこだわらずヴァン・ド・ペイとしてワインが造られております。
2,730円(本体価格2,600円)
ごめんなさい、ただいま品切れ中((2014年1月27日)です。次回入荷まで今しばらくお待ちくださいませ。
2008 COTES DU RHONE VILLAGES
コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ 750ml
《赤》【フルボディ】
生産者名欧文:DUPERE BARRERA
生産者名欧文:デュペレ・バレッラ
生産地:フランス プロヴァンス
原産地呼称:A.O.C. COTES DU RHONE VILLAGES
葡萄品種:シラー75%、グルナッシュ25%
葡萄の収穫地はシャトーヌフ・デュ・パプに程近いローヌの南部で古い段々畑状になった畑は沖積土に丸みを帯びた小石が転がっています。醸造まではローヌで行い、アペラシオンの認可がおりてからプロヴァンスへ運び、最終的に瓶詰めはプロヴァンスで行います。
100%除梗後、20度以下での低温発酵と醸しを行います。荒いタンニンを避け、色素と果実味のみを抽出するのがこの醸造方法の目的です。
テルトル・ロートブッフとボーセジュール・ベコから譲り受けた2年樽(フレンチ・オーク)で約12ヶ月熟成を行います。
[エチケットのデザインの由来]
エチケットのデザインになっているアンモナイトは実際畑から化石が出土した事に由来します。白亜期の土壌だという事はわかっておりますが更にそれ以上詳細な調査をしてはおりません。またアンモナイト絵は夫
ローラン・バレラによるものです。
[テイスティング・ノート]
色合いは濃く、香りも濃縮したフルーツの香りの一見パワフルなだけのワインかと思わせますが口に含むと丁寧な抽出が窺い知れる優しい甘味を伴うタンニンが印象的です。そして決して過熟ではないことを理解できる滑らかな酸が果実味を支えバランスの良い味わいのスタイルに仕上がっております。時間の経過と共に果実の豊かさが広がり余韻まで心地よい果実の風味が続きます。
(2011年1月14日入荷致しました)
4,200円(本体価格4,000円)
ごめんなさい、只今品切れ中(2011年1月22日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。