ワインショップ飛附屋トップイタリアワイン・ピエモンテ州セッラデナリ

【SERRADENARI:セッラデナリ】

歴史:19 世紀後半現オーナーの祖先で、トリノで自動車製造を行なっていたディアット ネグリ家の所有となる。趣味的にワイン造り。
    ジェネシオ家が栽培を行い、ディアットはニューヨークへワインを輸出した。
    1970 年ジョヴァンニの父はトリュフにたいへん熱中していて、トリュフに専念するため葡萄の樹は抜いてしまい、トリュフの生産をスタート。
    ジョヴァンニは葡萄を育て、ワインが大好きだったので反対していた。
    2000 年 父が亡くなり、ジョヴァンニ ネグリの代になって、葡萄を植えなおし、もう一度ワイン造りを始める。

現在:イタリアを代表するトップ エノロゴの一人、ロベルト チプレッソと共に、伝統と現代技術を融合させ、年間わずか30,000 本という少量生産で高品質なワイン造りを行う。
    その地域は、アルバの白トリッフの発祥地で、最良の産地としても知られている。

オーナー: ジョヴァンニ ネグリ(54 歳)、ガブリエラ スパッソ(54 歳 ・マーケティング等担当)

エノロゴ :ロベルト チプレッソ
       イタリアを代表するエノロゴの一人。学生時代、ブルネッロを一口飲みその味わいに魅せられ、ワイン造りの道に進む。
       名醸造所で腕を磨き、その後、”ラ・フィオレータ”を設立。1997 年にはイタリア最優秀エノロゴに選ばれた。セッラデナリに常駐はしていないが、
       ワイン造りは彼が行う。リヴィオ カヴァ ロッティが常駐して、畑とセラーを管理。

葡萄栽培 :ビオロジックを行っているが、北イタリアだけに認められているある種の病気を防ぐ化学薬品は使用。

名前の由来:黒死病が流行した中世の時代、バローロ村やラ モッラ村の農民達は身の回りの財産をかき集め、山の上まで逃げてこなければならなかった。
         そのため、この地方の方言で「財産の山」という意味の“Sara D’ne”から“Serradenari”と呼ばれるようになった。

トリッフの森:7.5ha の狐や熊等の野生動物の住む森も所有。ランゲの森は最高のトリッフの産地として知られ、トリッフハンターが、犬を連れてやって来る。



<チプレッソが、「いつかブルゴーニュみたいになっちゃうかも!?」と言ったワイン。標高も天候も土壌もチェックして「まさにブルゴーニュの畑と一緒!」と確信、ブルゴーニュのピノ ノワールを植えました。>
I−608 2009 Renoir Langhe

レノワール ランゲ 750ml 
《赤》【フルボディ】等級:D.O.C. 

生産者:セッラデナリ
熟成:500L大樽18 ヶ月
葡萄品種:ピノ ノワール(60%)、ネッビオーロ(20%)、バルベーラ(20%)

ピノ ノワールは北斜面の畑に植えられました。「ピノ ノワールですから、もちろんブルゴーニュを意識しました。しかし、それはブルゴーニュと同じものを造りたいということではありません。
畑の土壌や天候を調べたところ、ピノ ノワールに適していることが分かったため挑戦しました。」100%除梗します。発酵はステンレスタンクで行い、500L の大樽で18 ヶ月間熟成させ、瓶詰め後1年間熟成させてからリリースされます。
「レノワール」という名前は、「レ」がイタリア語で『王』を表し、「キング オブ ブラック」の意味となります。

‘08 年が、「ルカ マローニ ベストワイン年鑑2012」で86 点、「イ ヴィーニ ディ ヴェロネッリ2012」で3 星/90 点。

         2,970円(本体価格2,700円)

I−608は、只今品切れ中(2022年12月31日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。







《トリュフ畑に隣接した葡萄から造り、Tartufaia(トリュフ畑)と名付けた超限定キュヴェ》
I-610 2008 Langhe Chardonnay La Tartufaia
ランゲ シャルドネ ラ タルトゥファイア 750ml  
《白》【辛口】等級:D.O.C.
生産者:セッラデナリ
葡萄品種:シャルドネ
発酵・熟成:バリック新樽10 ヶ月

シャルドネは、海抜500mの北向きの畑。土壌は石灰質です。100%除梗します。発酵はバリックの新樽で行い、熟成もバリックの新樽で10ヶ月間行ないます。
ミントなどのハーブを思わせる香りと、鉱物的な風味、余韻にかけて樽熟成による少し甘いバニラのトーンが感じられます。
生産量は僅か2,000 本です。ラベルの、ジュリア ネグリは娘の名前で、畑の名前にしています。

      7,150円(本体価格6,500円)


I−610は、只今品切れ中(2023年5月28日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。










I-609 2008 Barolo La Tartufaia

バローロ ラ タルトゥファイア 750ml  
《赤》【フルボディ】等級:D.O.C.G.
生産者:セッラデナリ
葡萄品種:ネッビオーロ
熟成:バリック(新樽)24 ヶ月

ジュリア ネグリの畑からのワイン。セッラデナリの中では一番低い位置にあります。100%除梗します。内側に樽と同じ木を貼ったステンレスタンクで発酵させ、バリックの新樽で24 ヶ月間熟成させます。
非常に濃く黒に近い色合い、凝縮された果実味です。樽熟成により、その果実味はより甘くしっとりと感じられますが、花や土といった繊細な風味も広がります。
生産量はわずか1,500 本。

      8,250円(本体価格7,500円)

I−609は、只今品切れ中(2023年12月31日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。











◆土壌の成り立ち(ミネラルの土壌)
アフリカ、ヨーロッパを分ける大きな地震があった。それにより地中海が生まれた。ディグリーの海から土地が押されて、丘ができた。この土地はミネラルを含んでいる。セッラデナリでは太古の貝や骨を発掘できる。

◆ネッビオーロについて
ネッビオーロはバルバレスコに植えればバルバレスコになる。過去にはオーストリアやカリフォルニアでネッビオーロを植えようとしたが、成功しなかった。ピノ ノワールにおけるブルゴーニュのように、ネッビオーロによりこのような典型的なものが作れるのは、ここしかない。
ネッビオーロはピノ ノワールと違って、強い品種。ピノが若い女の子のバレリーナなら、ネッビオーロはさしずめボディガード!

◆ピノマニアのチプレッソ
チプレッソはピノ ノワールのマニアで、植えてもいい畑にムルソーのクローンのシャルドネとピノ ノワールを植えた。

◆畑について
5.6ha所有している。0.5haの畑を借りている。たまにいい葡萄があれば、それを買うこともある。バルベーラ ダルバは友達の農夫の畑から。畑を見て、良い年は買う。バルベーラは市場のニーズが高まってきている。バルベーラは安い!他の人の土地の葡萄を使う場合、ふたつの契約方式を取っている。土地を借りるか、葡萄を買うか。
化学薬品は不使用、畑の管理や見回りはニコラが行なう。年に3 回は2〜30 人の人を雇って作業する。多過ぎる房の間引きをする。8 月に、5 房くらいついているうち二つか三つを残して落とす。高い品質でワインを作りたいので。法律での制限は8,000kg/haだけど、セッラデナリでは5,000kg/ha に制限している。グイヨ式で仕立てているが、ブルゴーニュよりはもう少し幹の背は高くしている。

◆収穫について
100%手摘み。9 月上旬から中旬の間に、シャルドネ、ピノ ノワールから収穫する。ネッビオーロは名前の由来となっているネッビ(霧)がかかるころに収穫。だいたい10 月の中旬だが、最近は収穫が早まって、9 月下旬から10 月上旬になることも。

◆樽熟成用の地下セラー
住宅の地下に位置する部分に横穴を掘った形の個人セラーがあり、去年から樽熟成に使っている。1870 年に作られ、100 年前は大きな樽と数本のボトルが置かれていた。樽はバリック(225 リットル)やトノー(440 リットル)。セラー内は冬暖かく夏涼しい。モダンな機械設備や空調もいいけれど、自然に任せる方がもっと完璧だと思う。

◆醸造について
100%除梗する。白はタンク、赤(バローロ)は大樽で発酵させる。20 度で発酵させ、22 度位まで上がる。手でピジャージュをする。最初の頃は1 日2〜3 回行ない、だんだんと回数を減らす。11〜12 日間大樽にいれ、その後でプレスする。バローロは木で発酵、木でMLF、木で熟成、木のコルク。ずっと木を使う。法律でも2年間木でキープすることを義務付けている。セッラデナリでは2年半位キープする。でも木が被りすぎるのは間違った醸造。
それでは葡萄を隠してしまうし、全部同じ味にしてしまう。木はもちろんワインには良いが、かけすぎると殺してしまう。ボトリングは移動式の機械をレンタルする。買っても稼働率が低いのでもったいない。朝の6時から夜中まで、1日半で行なう。基本は年に1回のボトリングだが、場合によっては2回になることもある。

◆ヴィンテージについて(バローロの違い)
2007 年は暑い夏のため、アルコールが高く早く飲み頃を迎える。
2008 年は色がしっかりとある。長く熟成が可能で、10〜15 年は持つと言われている。長期熟成可能という点で、2006 年に似ている。バランスが良く、非常に典型的・伝統的なバローロ。

◆ジョヴァンニ ネグリの本業はライター
セッラデナリのオーナー。本業は文筆家で、ワインの研究所を翻訳したり自作でワインを題材にしたスリラーを書いたりしている(未邦訳)。
最近は、ローマ時代の葡萄栽培の政策についての書物を翻訳した。アメリカとドイツの研究者が発表したそうだが、ローマ時代に78 種類の葡萄品種をそれぞれどの土地に植えればいいかを書いたものが発見された。
A.C.350 年ごろ。農業的というよりは、むしろ政治的な分割。ブルターニュからハンガリーまでの広大な範囲を収めている。ローマの考えとしては、麦を植えさせても人が居付かない。葡萄を植えさせることで、定住民にしようという狙い。

◆バローロ、バルバレスコとブルゴーニュ
バローロ、バルバレスコはブルゴーニュのようにクリュによる違いが重要。ちなみにセッラデナリもクリュ名のようなもので、他の生産者もここの土地を持てばセッラデナリの名前を使ってもよい。