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イタリアワイン


【Piemonte:ピエモンテ州】

ピエモンテ州の葡萄栽培地のほとんどは、丘陵地帯でアルプスの前山地域です。葡萄の栽培とワイン造りは14世紀頃から本格的に始められ、この長い伝統はピエモンテの人たちの誇りとなっています。生産されるワインの80%は赤ワインで、その代表的なものは、バローロやバルバレスコをはじめ、バルベーラやドルチェット、そして白ワインのガヴィや発泡酒のアスティがあげられますが、非常に幅が広く多種多様なワインが揃っています。また、原料葡萄の構成の純粋性というのがこの地方のひとつの特徴になっていて、単一品種で醸造する傾向があります。州都はトリノ市で、イタリア最長の大河ポ−河のほとりに開けたローマ時代の要塞都市を思わせる町ですが、今ではイタリアの名車フィアットの本拠地として知られています。

【Lombardia:ロンバルディア州】

州都は、世界をリードするファッションの一大拠点ミラノです。イタリアワイン連盟の本部がここに置かれています。この地方は北アルプスを挟んでスイスと国境を接し、南はポー河中流域にいたる豊かな平原地帯を抱えています。ワインは品質の面でもタイプの面でもバラエティーに富んでいます。北の山間部では、キャヴェンナスカ種(ネッビオーロ)から造られる赤ワイン、ヨーロッパ有数の保養地ガルダ湖周辺の湖の恵みをいっぱいに受けたワイン、南のオルトレポの丘陵地で造られるレオナルド・ダ・ヴィンチが好んだと言われる銘酒など、一般的にロンバルディアのワインは肩肘張らずに気軽に飲めるタイプが多く見られます。

【Trentino−Alto Adige:トレンティーノ=アルト アディジェ州】

トレンティーノ=アルト アディジェは、イタリア最北端の州で、方向にとむしろワインを生み、ドイツ語が通用するという点で、フランスのアルザス地方と対比されることもあります。葡萄品種についてもどちらも、リースリング、シルヴァーナ、ピノ ブラン、ピノ ノワール、ピノ グリなどを栽培しています。葡萄畑として耕作可能な土地面積は限られており、その冷涼な気候は、フルーティでキレの良い白ワインや、苦みの押しのきいた芳香豊かな赤ワインに向いています。ワイン造りは効率よく行われており、全生産量の55%がDOCワインで、35%以上が輸出に振り向けられています。高くそびえるドロミテ山脈、氷河の造った湖、奥深い森があり、ヨーロッパ中央部の人気リゾートとなっています。観光客や登山、スキーに訪れる人たちにとって、ワインは大きな魅力を持っています。

【Veneto:ヴェネト州】

ヴェネト州はずいぶん欲張った州です。というのは州都のヴェネツィア、西のヴェローナと言う二つの大観光都市を抱え、東はアドリア海に臨み、西には北イタリア最大の湖ガルダ湖があり、南にはポー河の恵みを受けた肥沃な平野が広がっているからです。この恵まれた地勢を背景としてワイン造りにも古い伝統を持っており、ピエモンテと並び称される北イタリアの代表的なワイン産地です。その中心都市は「芸術の都」ヴェローナです。ガルダ湖の南端から東へ30km、アディジェ川が町の中心を流れるヴェローナは、シェイクスピアの悲劇「ロメオとジュリエット」の舞台となった所としても有名です。商工業の一大中心地という現代の顔を持っていますが、町の中にはローマのコロッセオにならって夏の夜オペラが上演される「アレーナ野外劇場」や「詩聖ダンテの像」、ロマネスク教会建築の代表作と言われる「サン・ゼノ・マジョーレ寺院」を始めとする中世の建築物などがあって、ロマンチックなムードが残っている町です。このヴェローナ周辺では世界的に人気のあるワイン「ソアーヴェ」「ヴァルポリチェッラ」「バルドリーノ」を産出し、これらのワインはヴェローナのトリオと呼ばれています。

【Friuli−Venezia Giulia:フリウリ−ヴェネツィア ジューリア州】

イタリア最東部に位置するワイン産地です。北はアルプスを隔ててオーストリアと、東はスロヴェニアと国境を接し、南はアドリア海に臨んでいます。ワイン造りの歴史も古く、古代ローマの町アクィレイアには、古代に栄えたワイン造りに関する跡をたくさん見ることが出来ます。この地方は牧畜が盛んで肉料理がメニューの中心ですが、その中でもルガニーゲと呼ばれる細くて長いソーセージが有名です。ワインは一般的に白の高品質のものが多く、従来種に加えソーヴィニオン、シャルドネなども栽培されています。

【Vini dell`Emilia Romagna:エミリア・ロマーニャ州】

【Toscana:トスカーナ州】

フィレンツェ、ピサ、シエナ、いずれも中世から近世にかけて世界文明史に大きな影響を与えたトスカーナ州の都市です。トスカーナワインの名醸地は、これらのかつての栄光を、今日にとどめる古都の間の広大な丘陵地に広がっています。歴史と芸術の町フィレンツェから、まっすぐ南に延びる県道225号線をシエナに向かって行くと、その沿道の丘陵地に銘酒キャンティの豊かな葡萄畑が広がっています。通称キャンティ街道と呼ばれるこの旧街道は、丘の稜線を走るかと思えば谷を渡り、左右に連続するカーブを切りながら、シエナまで約70kmの道のりです。穏やかな起伏の連続するこの沿道はトスカーナでも最も風光明媚な場所のひとつです。途中の町グレーヴェは、キアンティ クラッシコの中心の町です。アーチのある張り出した回廊を持った住居が、町の中心の広場を囲んで建つこの町は、17世紀の典型的な商業町の面影を残しています。かつては、フィレンツェとシエナを結ぶ交通の要衝として商人達が集まり、市を開き、ワインの取引などが活発に行われていました。今でもキアンティ クラッシコの市が、ここで開かれています。グレーヴェからさらに南下し、糸杉の並木の美しいカステリーナ・イン・キアンティの町からさらに西に向かうと、これもトスカーナの銘酒のひとつヴェルナッチャ ディ サンジミニャーノの町、サン ジミニャーノにたどり着きます。オリーブや葡萄畑に囲まれた丘の上に築かれた要塞都市のような町は、いくつもの塔がそびえる“塔の町”として異彩を放っています。かつてこの地の二つの党派が争ったとき、貴族達が身を隠した塔と言われ、当時は70以上もあったと言いますが、現在では13を残すのみとなっています。

【Marche:マルケ州】

マルケ州は、アペニン山脈の東側に位置し、アドリア海に臨んでいます。イタリアを代表する多くの有名な人物の生まれ故郷として知られ、音楽家のロッシーニ、ルネッサンスの巨匠ラファエロ、詩人レオパルディなどはこの地方の出身です。アドリア海の沿岸地帯は白い砂浜の続く美しい観光地で、その中央に位置するのが州都アンコーナーです。ここは豚肉や魚を使った料理が有名で、ポルケッタやブロデットと言う魚のスープが名物料理です。葡萄畑は、粘土質土壌の丘陵地帯に造られています。諸外国から保養にやってくる人々が多いことからマルケのワインは比較的世界に知られており、ヴェルディッキオやコーネロ地区の赤ワインが特に有名です。

【Umbria:ウンブリア州】

トスカーナ地方の東、イタリアのほぼ中央に位置し、海岸線を持たない数少ない州のひとつです。州のほとんどが丘陵地帯か山地で、ローマに流れていくテヴェレ河の渓谷に沿って村落が続いています。葡萄の栽培は州のほとんどで行われていますが、世界に最も知られているのはオルヴィエートです。オルヴィエートは北のソアーヴェ、東のヴェルデッキオ、そして南のフラスカティと共によく知られたイタリアの白ワインであり、ワイン研究家のピエーロ・パルンポも「ワイン的視点からすると、緑のウンブリアはオルヴィエートに始まりオルヴィエートに終わる」と言っています。そして現在は赤でも段々と有名になりつつあります。

【Lazio:ラツィオ州】

首都ローマを州都とする南北に細長い州です。ワインではエスト!エスト!!エスト!!!とフラスカティの2つの白が有名です。いずれもこの地方の火山灰性の土壌において造られます。子牛のフィレ肉にセージ、生ハムを挟んでソテーしたサルティンボッカ・アッラ・ロマーナや、チーズと卵で合えたスパゲティ・カルボナーラが代表的なローマ料理です。

【Abruzzo:アブルット州】

アブルッツオ州は、アドリア海とアペニン山脈に挟まれています。アペニン山脈の最も険しい部分にあたり、2500mを越える山がそびえ、国立公園に指定されています。至る所に丘があり、温暖な海岸地方から山岳地帯まで斜面は日当たり良く、微気候はいろいろに変化します。モンテプルチャーノ ダブルッツオとトレッビアーノ ダブルッツオの二つのD.O.C.しか認められていませんでしたが、アブルッツオ州最北のアドリア海沿いの地域に、新たにコントログェッラと言うD.O.C.が認定されました。海の幸に恵まれていますが、漁業よりも農業や牧畜業が盛んで、小麦、オリーブ、サフランなどの生産が盛んです。

【Molise:モリーゼ州】

アドリア海に面していてアブルッツオ州とプーリア州に挟まれた山岳地の小さな州で、カンポバッソ県とイルセニア県の2県からなっています。ワイン造りは古代から行われていましたが、長い間D.O.C.がありませんでした。その後、ビフェルノとペントロ・ディ・イセルニアが認定されました。穏和なアドリア海の気候や丘陵地帯の土壌はワイン造りに好条件なのです。

【Campania:カンパーニャ州】

古代ローマ人は、ワイン後としてこれ以上素晴らしい所はないという意味で、この土地をカンパーニャ・フェリックス(幸多きカンパーニャ)と呼びました。そしてローマ帝国最大のワイン宝庫として発展しました。そしてヴェスヴィオやアッヴェリーノ丘陵のワインを賞賛し、ギリシア人もあのアリアーニコやグレーコなどの品種を入植しました。今日、DOCワインの生産量は0.5%にも満たない低値ですが、ある種の優れたワインも造られています。赤のタウラジと白のフィアーノ ディ アヴェッリーノ、グレコ ディ トゥーフォの3つのD.O.C.は、しばしば専門家達が偉大なワインと絶賛するほどの高品質です。

【Basilicata:バジリカータ州】


州都:ポテンツァ
DOC;AGLIANICO DEL VULTURE  GROTTINO DIROCCANOVA
    MATERA
主要葡萄品種:アリアーニコ、プリミティーヴォ

【Puglia:プーリア州】

プーリア州は、長靴の形をしたイタリア半島の踵の部分にあたるアドリア海とイオニオ海に挟まれた地方です。かつてはイタリアの「アキレス腱」と言われるほど最も貧しい地方のひとつでしたが、現在は州都バーリ、ブリンテージ、タラントを結ぶ南の三角地帯で工業化が進み、北部のフォッジア周辺の広大な農作地帯では葡萄やオリーブなどの農作物の栽培が盛んに行われています。ワイン生産の歴史も古く、古代フェニキア時代まで遡ることが出来、その後古代ギリシャ、ローマ時代と発展を続け、何世紀もの歴史を積み重ねて今日に至っています。今では農業灌漑が進んで土地は肥沃となり、ワインの生産量はシチーリアと並びイタリア随一となりました。伝統的な葡萄品種と新しい葡萄の栽培、醸造技術の革新なども図られ、量だけでなく質的にも素晴らしいワインが生まれています。


【Calabria:カラブリア州】

【Sicilia:シチーリア州】

イタリア最大の州であり、地中海最大の島です。僅か2.8%のD.O.C.の大半は、マルサーラ酒です。現在は、生産の重点を、より軽く爽やかな辛口白ワインに移しつつあります。「イタリア ワイン改革の波は、シチーリア州で、劇的な展開を見せてきた。ここ20年ほどの間、中世的な醸造から、時代の先端を切る醸造に、一気に切り替わったのである。葡萄畑の姿も全面的に変わったし、協同組合の醸造所のありようも一変した。」(バートン アンダーソン「ポケット ブック イタリア ワイン」より)

【Sardegna:サルデーニア州】

サルデーニアは、地中海に浮かぶ島で、イタリア本土とは異なった特異な性格を持っています。葡萄品種もイタリアとしては異色で、フェニキア人、カルタゴ人、ローマ人、スペイン人によってもたらされたものです。そうした品種が、何世紀もの間に、地中海第2の大きさの島の、どちらかというと温暖な気候と土壌によって、サルデーニア独自の性格を持つようになりました。近年では、醸造法の急速な近代化によって変化が見られ、軽快でフレッシュなワインが造られるようになってきています。一方で、伝統的な製法による、しっかりとした味の構成を持った従来の典型的なサルデーニアワインも造られています。他の南イタリアの州と同じように、協同組合がワイン生産の中心となっています。