ワインショップ飛附屋・トップイタリアワイン・サルデーニア州アッツェイ

【ATZEI:アッツェイ】

サルデーニャの魅力を伝えるためのネーミング
ワイナリー名の「アッツェイ」、ワイン名の「サーラガト」、「アル」はすべて、サルデーニャ島の人々の典 型的なファミリーネームです。
サルデーニャの人たちの名字は独特なものが多く、イタリアの他の場所で は聞かないことから、サルデーニャの特異性をプロジェクトとともに知らせるために名付けています。
また、「アッツェイ」はサル デーニャの言葉で「トップ、上」という意味があることから、ベストな商品を届けたいという意味も込めています。

ワイナリーについて
アッツェイのワインは、サルデーニャ島の中西部、オリスターノ県のモー ゴロという場所で造られています。
長い年月をかけてリサーチをし続けた 理由の一つは、素晴らしい畑を探すためでもありました。地元の栽培農家 と契約し、最も良い畑の葡萄からワインを造り出しています。
畑は、オリ スターノとカリアリのエリアにあります。ファンティーニ グループは、 規模は大きいものの、1つ1つのワイナリーの仕事はブティックワイナリ ーのように細かく、品質へのこだわりを誇っています。
アッツェイの醸造 設備の規模は大きく、生産可能量は 14 万トンとなっていますが、開始し たばかりでもあるため、現在の生産量は 1,000 トンのみとなっています。
この土地の葡萄について誰よりも熟知している地元の農家の方々が、手塩 にかけて育て上げた葡萄を買い取り、最高のワインを造り上げるというプ ロセスは他のファンティーニ グループのワイナリーと同様です。
栽培農家との契約は、重量(収穫量)単位ではなく畑面積単位 で行うため、収量制限によって品質を高めることが出来るばかりではなく、栽培農家の方は、例え不作年であっても安定した収入 を得ることが出来ます。
また、1 軒ごとの栽培規模は 1ha 以下と小さいのも特徴です。

サルデーニャ島独自の文化と伝統を伝える
サルデーニャがシチリアと似ている点は、工業が発達していないこと です。
化学工場があまりなく、主な産業は農業で、葡萄畑や果樹園、野 菜農園、森林が多く見受けられます。
また、サルデーニャの伝統工芸品といえば手仕事によるタペストリー で、これも工業化されていないのが大きな特徴です。
1m織るまでに数 か月かかると言われています。
「サーラガト」シリーズのラベルにもサ ルデーニャの典型的なドレスをデザインしていますが、これはこの地 域と、手仕事の伝統を象徴したものにしたいと考えたためです。
サルデーニャでは島の全域で葡萄栽培がおこなわれており、他のエリアでは栽培されていない土着品種が数多くあります。
アッツ ェイで現在栽培している葡萄は、ヴェルメンティーノ、モニカ、そしてサルデーニャで最も有名なカンノナウ(グルナッシュ)で す。
葡萄の仕立ては、プーリアと同じアルベレッロ(株仕立て)です。
サルデーニャでは非常に伝統的な、昔ながらのやり方を今 でも採用しており、畑は写真のように馬を使って耕しています

サルデーニャ島ならではの自然環境
左の写真は契約している畑のひとつです。オリスターノの街にとても近い場所に あり、港にも近いので奥には海が見えます。
アッツェイでは、契約している畑をひ とつのエリアでまとめるのではなく、それぞれが出来るだけ離れた違うロケーシ ョンに持つようにしています。
同じ葡萄品種であっても、植える場所によって性格 が異なります。また、1つの品種だけではなく、異なる品種を植えることでバリエ ーションが生まれます。
これが、ワインに複雑性をもたらすために非常に大切だと 考えています。
また、土壌には砂が多いことが特徴的です。サルデーニャの気候は 暖かく、雨もほとんど降りません。
砂質土壌は、雨が降った時に、少しの湿度を保ちながら葡萄に水分を供給できます。
また、こ のような砂地はフィロキセラにも耐性があるため、葡萄の根はアメリカ産の台木に接いでいません。
アメリカの台木に接ぎ木する と、葡萄の寿命が短くなると言われています。
サルデーニャには、樹齢 50〜80 年といった古い葡萄樹がまだ多く残っています。
葡萄樹は、砂漠のサボテンのように、雨がほとんど降らないような環境でも生き延びるためのすべを身に着けています。
少ない水 分で成長できるように適応してきました。イタリアは近年とても暑く、アブルッツォも 35 度になる日が 2 ヶ月ほど続きました。
アブルッツォの葡萄はこのストレスから熟すのが遅くなってしまいました。
実を成熟させるために栄養を使ってしまうと、葡萄樹 自身が生きられないと判断したためです。
しかしサルデーニャは、アブルッツォより常に気温が高いのにも関わらず、長い年月を かけて葡萄が適応してきたため通常通りに実が成熟します。
また、夜には気温が下がり、10 度程度の昼夜の寒暖差が生まれます。

死火山モンテ アルチに由来する特別な土壌
上の写真では、奥の方に水平に山が広がっているのが見えますが、これは死火山のモンテ アルチ(Monte Arci)です。
かつてモンテ アルチが噴火した際、流れた溶岩が変化して 黒曜石が出来ました。
アッツェイの畑は黒曜石が多く含まれ、火打石も見受けられます。
火山に由来する土壌には、リン、カリウム、マグネシウムが豊富に含まれており、複雑な ワインを造るのに適した栄養をブドウの木に与えます。

象徴的な石造りの建造物「ヌラーゲ」
サルデーニャの象徴的な建造物として、「ヌラーゲ(Nuraghe)」があります。これは、大 きな石を組んで作る建物で、4000 年前に造られたと言われています。
ヌラーゲは、敵から 身を守るための要塞として使われていたとされています。
トップ キュヴェである「アル」 のラベルの中心にある金色の石は、このヌラーゲに使われている石のひとつです。
アッツ ェイのラインナップには、イゾラ デイ ヌラーギ IGP(Isola Dei Nuraghi)のワインが ありますが、これは「ヌラーギの島」という意味だそうです。



I−921 2022 Saragat Vermentino Isola Dei Nuraghi
サーラガト ヴェルメンティーノ イゾラ デイ ヌラーギ 750ml  
《白》【辛口】生産地:イタリア、サルデーニア
等級:I.G.T..

葡萄品種:ヴェルメンティーノ

サーラガトは、サルデーニャ特有の苗字で、”pescatori di saraghi(ペスカトーリ ディ サーラギ)”=鯛釣りの猟師という意 味があります。
畑はオリスターノ県モーゴロとその周辺に位置しています。土壌は石灰岩の上を砂が覆っています。
島の南 にあり海が近く、海からの風が吹いてくるため、高いミネラル感を持ったワインが出来ます。
ヴェルメンティーノは果皮が 少しでも破れると発酵し始めてしまうため、必ず手摘みで注意深く収穫しています。
サルデーニャは収穫時期も暑いため、 ドライアイスを入れて低温に保ちながらセラーに運びます。
低温で短時間のスキンコンタクトを行い、果皮からの豊かなア ロマを抽出します。
温度コントロールしたステンレスタンクで発酵を行います。
発酵終了後、バトナージュを行いながらス テンレスタンクで 40 日間、熟成を行います。
ヴェルメンティーノに特徴的なローズマリーのアロマに加え、エルダーフラ ワーや洋梨や白桃、またライチを思わせるアロマがあります。
フレッシュでしっかりとした骨格があり、素晴らしくバラン スのよいワインです。
余韻には豊かな果実味と心地よい苦みが感じられます。
魚料理だけでなく、肉料理や少し熟成したチ ーズと、また、サルデーニャの有名な食材である「ボッタルガ ディ トンノ(マグロの卵巣の塩漬け)」にも良く合います。

          2,640円(本体価格2,400円)








I−923 2020 Saragat MonicaDi Sardegna
サーラガト モニカ ディ サルデーニャ 750ml 
《赤》【フルボディ】等級:D.O.C.
葡萄品種:モニカ
熟成;フレンチオークの樽で約6ヶ月

モニカはサルデーニャで有名な品種で主に南部で栽培されており、フルーティさがあります。
畑はオリスターノ県モーゴロ とその周辺に位置しています。土壌は石灰岩の上を砂が覆っています。
葡萄は手摘みで収穫し、26 度から 28 度に温度コン トロールしたステンレスタンクで約 10 日間発酵させます。
発酵終了後、フレンチオーク樽に移し、約 6 ヶ月熟成させます。
色合いは紫を帯びた輝きのあるルビーレッド、マラスカチェリーやプラム、様々なベリー系の果実の強いアロマが広がります。
非常にフルーティで口当たりはやわらかくバランスがとれており、赤い果実や心地よいスパイス、甘いタンニンが感じ られます。
長く心地よい余韻があります。

       2,310円(本体価格2,100円)








I−922 2020 Saragat Cannonau Di Sardegna
サーラガト カンノナウ ディ サルデーニャ 750ml  
《赤》【フルボディ】等級:D.O.C.
葡萄品種:カンノナウ(グルナッシュ)
熟成;ステンレスタンク

カンノナウはグルナッシュのシノニムで、スパイシーな風味が特徴的です。
畑はオリスターノ県モーゴロとその周辺に位置 しています。土壌は石灰岩の上を砂が覆っています。
手摘みで収穫した葡萄をステンレスタンクに入れ、26 度から 28 度に 温度コントロールしながら約 15 日間、発酵させます。
発酵後、短期間ステンレスタンクで熟成させます。カンノナウは実 が小さく、種は比較的大きいため、豊かなタンニンがあります。
そのためワインが力強くなりすぎないよう、ポンピングオ ーバーは最小限にし、注意深く抽出を行うようにしています。
ブラックチェリーやブラックベリーを思わせる熟した黒の果 実の強いアロマと共に、スミレの花や乾燥させたバラの花、香りの良いハーブの要素が感じられます。
口に含むと、すぐに ベルベットのようなしなやかさが感じられるとてもエレガントなワインです。
豊かな果実味が口いっぱいに広がります。タ ンニンはよくこなれていて、調和のとれた酸が心地よく長い余韻までずっと続きます。

           2,530円(本体価格2,300円)








−924 2020 Aru Monica Isola Dei Nuraghi
アル モニカ イゾラ デイ ヌラーギ 750ml  
《赤》【フルボディ】等級:I.G.T.
葡萄品種:モニカ85%、カンノナウ10%、ボヴァレ5%
熟成;フレンチオークの樽で約6ヶ月

「アル(Aru)」というのは畑の名前であり、サルデーニャの名字のひとつでもあります。
ラベルの中心にあしらわれている のは、歴史的な建築物ヌラーゲに使われている石です。
「アル」はアッツェイ シリーズのトップのワインであることから、 石を金色で表現しています。
黒いプラムやクワの実、スミレの花のアロマは、サルデーニャに自生する野生のベリーの一種、 ミルト(ギンバイカ)、タバコやスモーキーなスパイスの要素と混ざりあっています。
凝縮されたブラックベリーのフレイバ ーに加え、キイチゴやバニラビーンズの要素も感じられます。
深みがあり洗練されたタンニンはベルベットのようにしなや かでスムーズ、余韻にはかすかに香ばしいモカのニュアンスが感じられます。
じっくりとローストした鹿肉にメキシコのモ レ ソースをかけたものや、カカオ分 70%以上のフォンダンショコラとも良く合います。

最初にリサーチのためにこの土地を訪れた際、非常に樹齢の古いモニカが植えられているこの畑に魅了されました。
下層土 は石灰岩、表土は砂質で非常に水はけがよい土壌です。一部の畑は、死火山のモンテ アルチに由来する黒曜石が多く含ま れています。
黒曜石はこのエリアで良く見られる火山石で宝石にも使われています。葡萄の樹齢は 60 年から古いもので 80 年になります。
畑を常に観察し、通常よりも収穫の時期を遅らせ、わずかに過熟になった葡萄を選別しながら手摘みで収穫 します。
除梗、破砕後、アルコール発酵前に短時間スキンコンタクトします。
発酵は温度管理したステンレスタンクで約 40 日間行います。

                          5,280円(本体価格4,800円)