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【Château de Nouvelles:シャトー ド ヌーヴェル】


フィトウ内陸部の小さな村テュシャンに、このアペラションのワインの質を向上させ、最初に元詰めを始めたパイオニアがいる。
。シ ャトー・ド・ヌーヴェルだ。家族経営の小規模なドメーヌだが、フランスの評価誌『メイユール・ヴァン・ド・フランス』、『アシェット』 に毎回掲載され高評を受けている手腕の持ち主。
ミシェル・ベタンヌとティエリー・ドゥソーヴが 2008 年から発行している『グラ ン・ギド・デ・ヴァン・ド・フランス』で、フィトゥ“ヴィエイユ・ヴィーニュ”が既に2度も“最も素晴らしいフィトゥのワイン”に選出された。
まさにフィトゥの模範と言えるワインである。平均樹齢 103 年のウルトラ・ヴィエイユ・ヴィーニュのカリニャンを主体とする鮮烈な 1 本をぜひご堪能下さい。
<ドメーヌの歴史>
ドメーヌはアルビジョワ十字軍によって崩壊した 12 世紀の封建社会 の時代のあるシャトーの敷地に位置する。
14世紀アヴィニョンの 3代 目教皇ジャック・フルニエ・ド・ノヴェリが所有していたシャトーで、彼の 名をシャトー名に引用し、1834 年に設立された家族経営のドメー ヌ。
現在は 3 代目のジャン・ドラ=フォールと 4 代目にあたる息子のジ ャン=レミーの 2 人で運営をしている。
ジャンの妻も管理を一部手 掛けている。雇用者は 3 人で、うち 2 人は栽培家、1 人はセラー・ マスターである。
この他に農期の 7 ヶ月は 4 人、収穫期の 20 日間 は 15 人を雇用している。
現在60歳のジャンは醸造学を学んだあと、1972年から運営に携わ っている。
ジャン=レミーはブドウ栽培とワイン醸造、ワイン商取引の 免状を取得している。醸造を仕切るのは全てジャンである。
ドメーヌのワインはナルボンヌの 1 ッ星レストラン La Table de Saint Crescent ラ・ターブル・ド・サン・クレサン、カルカッソンヌの 1 ッ星レスト ラン Domaine d’Auriac ドメーヌ・ドーリャック、
他ガイドに載っている 多数のレストラン、またパリの 20 数件のレストランで取り扱われている。
また毎年フランスで 30 もの試飲展示会に出展し、消費者に直 販している。ワインショップはこのような試飲会で消費者が見つけられないワインを販売することを望んでいるため、
ヌーヴェルのワインは あまりワインショップには置かれていない。海外には、ヨーロッパ全土と アメリカ、日本に輸出しているが、輸出量は生産量のわずか 10%に 過ぎない。


<土壌について>
アペラション・フィトゥは地理的に、地中海沿岸とコルビエール高地の中央部の 2 つの場所に分かれている。
ドメーヌは高地の 南部寄り、テュシャンという村に拠点を置く。
砂交じりのモザイク土壌、中生代の粘土と石灰からできた硬質石灰岩で成り立っており、いくつかの区画は青い結晶片岩、 別の区画は片麻岩が広がっている。

    
<畑での仕事>
栽培面積は 41ha、リュット・レゾネで栽培している。
防除処置はシ ステマティックではなく、愚鈍的でもなく、必要なことのみを行っている。
肥料は魚または野菜の種子や果物の搾りかすから造るグアノ (人造肥料)や、羊や鶏の糞をベースにした有機肥料を使用している。
支柱に固定された 30ha の畑(つまりゴブレ式で剪定されたブドウ 樹以外のブドウ樹)は、年 4 回耕耘を行う。
元々は畝を除草して きたが、現在では耕耘機を導入したため、除草剤を使わずに耕 耘することができるようになった。
古樹のブドウ樹はゴブレ式で剪定 され、密集して栽培されているため、古い畑は畝全体の栽培に違 いがあり、全てを耕耘することが不可能である。
このため一部は耕 耘を行い、畝を除草している。 ドメーヌでは収量を抑制するのは剪定であると考えている。
このため、最も古いブドウ樹はゴブレ式で厳格に剪定し、1 株に残す芽は 10〜12 個である。
剪定がギヨ・サンプルのブドウ樹は短い枝に最大 6 つの芽を残し、もう 1 本の枝を翌年のために 残しておく。
コルドン・ロヤは枝を 6 本残し、各 1 つずつ芽を残す。摘芽はもしその年があまりにも豊饒すぎたときに施す。
支柱 に固定したブドウ樹については、摘枝をするのはわずかで、枝の先端を30cm切 る。
こうすることによって 1〜1.2 メートルの(光合成を行うための)葉の表面積が 得られる。
ドメーヌではグリーンハーヴェストは甘すぎた剪定を修正するための作 業で、厳格な剪定のもとでは問題は起こらないと考えている。
また下草は、特に収量を抑制するために生やしている。
収穫時に残っている房 の数は、グルナッシュとカリニャンが 1 株当たり 6-8 房、シラーが 1 株当たり 8-10 房である。
収穫は手摘みで行い、畑で選果を行ったあと、さらに醸造所でベルトコンベア 式の選果台を使用して質の悪いブドウを取り除き、完璧なブドウのみを厳選す る。

   





2017 Fitou Cuvée Vieilles Vignes
フィトウ キュヴェ ヴィエイユ ヴィーニュ 750ml 
《赤》【フルボディ】 生産者:シャトー ド ヌーヴェル
葡萄品種:カリニャン40%,グルナッシュ・ノワール30%,シラー30%
平均樹齢:カリニャン:103年、グルナッシュ・ノワール:44〜47年、シラー:16〜36年 
畑の面積:40ヘクタール
土壌:粘土石灰、結晶岩石
 収量:35ha/hl
生産本数:40,000本

醸造: 収穫時期の早いシラーは先に単独で醸造し、カリニャンとグ ルナッシュは一緒に醸造する。
シラーは 100%除梗し、10℃で発酵前にマセレーションを 6-8 日間行 う。
その後温度調節付ステンレスタンクで 22-24℃で 10-12 日間、野 生酵母で発酵する。その間ルモンタージュは 1 日 1 回平均で施す。
マセレーションは、もしマロラクティック発酵がマールの下で開始した場 合15-20日間、そうでなければ 8日間施す。
キュヴェゾンのトータル日 数は最大45日間で、デレスタージュはその間に2回施す。
空気圧圧 搾機で圧搾する。プレスワインを使用するかは試飲をして決める。
カリニャンとグルナッシュは 100%除梗し、低温マセレーションは行わずに温度調節付ステンレスタンクで 22-24℃で 12-15日間、 野生酵母で発酵する。
その間ルモンタージュは 1日1回平均で施す。マセレーションは、もしマロラクティック発酵がマールの下 で開始した場合 15-20 日間、そうでなければ 8 日間施す。
キュヴェゾンのトータル日数は最大 35-40 日間で、デレスタージュ はその間に 2 回施す。空気圧圧搾機で圧搾し、プレスワインは通常 25-30%入れる。
その後ブレンドをし、内部コーティングしたセメントタンクかステンレスタンクで 1 年熟成後、容量 100 ヘクトリットルのオークの大 樽でさらに 2-3 年熟成させる。
この大樽は 100 年以上のもので、木のタンニンを全くもたらさない。ウイヤージュは 10 日に 1 回施す。
澱引きは大樽に入れ替えたあと、8 ヶ月に 1 回行う。各ロットのワインを均質化するために、瓶詰め前にすべてアッサ ンブラージュして 1 ヶ月間タンクにおき、清澄はせず、ろ過後に瓶詰め。

           4,070円(本体価格3,700円)

コメント: 上品なガーネット色の赤のローブ。香りは繊細で精巧、赤い果物のジャムのアロ マが発展してくる。
アタックはしなやかで心地よく、ワインに溶け込んだタンニンが共にやって 来る。香辛料やカンゾウ、カカオのノートを感じる。
サーヴィスは 14-16℃で。飲む 1 時間前に抜栓しておくのが望ましい。
相性料理: 肉料理ソース添え、ジビエ料理と良く合う。

ごめんなさい、只今品切れ中(2021年10月24日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。

<各誌の評価>
『2020 年版ベタンヌ&ドゥソーヴ』
シャトー・ド・ヌーヴェルは、奥まったところにあるテュシャンに位置し、フィトゥの質を向上させたパイオニアであった。
はじめは、ヴ ァン・ドゥー・ナチュレルで評判になり、成功しているワインを提供し続けている。
数十年間フィトゥの名声を高く強くした、活力 のあるジャン=ドラは、今は息子のジャン・レミーが補佐している。
『2019 年版ベタンヌ&ドゥソーヴ』
フィトゥの質を向上させたパイオニア。キュヴェ・オーギュスタとヴィエイユ・ヴィーニュは驚くほど自然でエレガンスであり、キュヴェ・ ガブリエルは真の可能性を示している。
フィトゥ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2016 15/20 フィトゥ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2015 14,5/20
『2015 年版ベタンヌ&ドゥソーヴ(旧グラン・ギド・デ・ヴァン・ド・フランス)』 (ドメーヌの概要は 2011 年版と同様)
シャトー・ド・ヌーヴェルのワインは、何といってもまず安定感がある。常に非常にエレガントで、複雑味だけでなくテクスチャーも ある。カリニャンはいつも心地よいフレッシュさをもたらす。
キュヴェ・ヴィエイユ・ヴィーニュ 2011 は、非常に表現力豊かで、ボリュ ームがあり熱のこもったワインだが、フレッシュさによってバランスが取れている。
キュヴェ・ガブリエル 2012 は非常に成功していて、 ピュアで上品。滑らかなテクスチャーと調和の取れたフィニッシュ。 フィトゥ ヴィエイユ・ヴィーニュ 2011 13.5/20 フィトゥ キュヴェ・ガブリエル 2012 14.5/20
『2011 年版グラン・ギド・デ・ヴァン・ド・フランス』
3B&D シャトー・ド・ヌーヴェルは、奥まったところにあるテュシャンに位置し、フィトゥの質を向上させたパイオニアであった。
まず、たとえ このタイプのワインが流行りでないとしても、このヴァン・ドゥー・ナチュレルに関しては評判が良く、ヌーヴェルは格別成功をして いるワインを提供し続けており、我々を退屈させない。
赤ワインは、口に入れるとすぐ知覚できる熟成感の広がる魅力とともに 発展する。数十年間フィトゥの名声を高く強くした、活力のあるジャン=ドラは、今は息子のジャン・レミーが補佐している。
*フィトゥ“ガブリエル”2008 が“フィトゥ最上のワイン” ベスト 5 本のうちの 1 本に選出された!




2004 Fitou Cuvée Augusta
フィトウ キュヴェ オーギュスタ 750ml
《赤》【フルボディ】 生産者:シャトー ド ヌーヴェル
葡萄品種:カリニャン50%、グルナッシュ・ノワール40%、シラー10%

平均樹齢:25〜45年 
土壌:泥灰土、石膏質  収量:35ha/hl

南仏のエース、シャトー・ド・ヌーヴェルのオーナー、ロベル・ドォーラ=フォールは
数年前から原産地統制呼称フィトゥの指定地域内に新しい畑を徐々に購入してきたことに伴い、
新しく誕生したのが、この“キュヴェ・オーギュスタ”。
シャトー・ド・ヌーヴェルでは、この“キュヴェ・オーギュスタ”に就いては、カリニャンの20%は徐梗せず、
カーボニック・マセレーションで醸造。その他の80%は徐梗して長期のマセレーションを行い、伝統的に醸造。
ガーネット色のローブ、甘い香辛料の香り、そしてまろやかで豊満な口当たりが特徴。
骨格は若々しいがバランスがとれており、ワインらしい香りと味わいを呈している。
フィニッシュに、ヴァニラのニュアンスをともなう甘草の味わいが感じられる。


                    3,410円(本体価格3,100円)

栽培:芽を2つつけた短梢を5〜7本の超すゴブレ式剪定法。有機肥料を施肥。冬は深耕、春と夏に表土を耕耘。
収穫:畑に施す物質と土壌の選別。葡萄は手摘みで収穫し、房全体を取り込む。
醸造:カリニャンの20%は除梗せずカーボニック・マセレーションで醸造。その他の80%は除梗して長期のマセレーションを行って伝統的に醸造。
熟成:オークの大樽で熟成。
サービス温度:14〜15℃
保存:温度が一定の涼しいカーヴであれば、さらに5年は熟成可能。より洗練される事が期待できる。
料理との調和:地元産のハムや豚肉加工品(ソシソンやジャンボン等)、赤身肉のグリル、カスレ、フリカッセ(若鶏、ウサギ、仔牛等の煮込み)、
トリップの煮込み等によく合う。ジビエや獣肉の脂身とも相性が良く、シヴェ(ウサギやイノシシなどの肉と血、玉葱を赤ワインで煮込んだシチュー)と
特に素晴らしいハーモニーを奏でる。
或いは食事の締めくくりに、ロックフォール、コンテ、ゴーダ等のチーズを併せても良い。