ワインショップ飛附屋・トップフランスワイン・ロワール河流域ドメーヌ デュ グラン ムートン

【Domaine du Grand Mouton:ドメーヌ デュ グラン ムートン】

独自のシュール・リー製法を完成させ、「呼吸するミュスカデ」、「躍動するミュスカデ」を生み出したミュスカデの帝王、ルイ・メテロー
ミュスカデ・ワイン産地の中心部の小さな村サン・フィアクルSaint Fiacreにあるメテロー家Métaireauは、コロンブスがアメリカ大陸を発見した頃(1492年)から続くミュスカデ・ワイン造り一筋のヴィニュロン一家です。かつてのメテロー家は、造ったワインを馬に乗せてナントのカフェに売り歩く小さなドメーヌに過ぎませんでした。しかし、そのメテロー家が現在のような規模になった事はもとより、ミュスカでの品質が向上し世界に名を広めたのは、「ミュスカデの帝王」の異名を持つ先代のルイ Louis によるものが大きいと言われてます。
 幼い頃より抜群の感性、うちに秘めた強い精神力、そして激しい気性を併せ持ち、小さな芸術家ぶりを発揮していたルイは、14歳で学校を卒業するとすぐに家業を手伝い初め、たちまち若い世代のヴィニュロンたちのリーダーをとるようになりました。1957年、ルイは独立と同時に、近くに住むヴィニュロン仲間2人との間でミュスカデのトップ・キュヴェをセレクションするコンクール《メテロー杯
Coupe“Louis Métaireau”du meillieur vigneron》を開き、自分のキュヴェと一緒にプロモートをし始めました。このコンクールは造り主が判断できないワインを前に行われるため、かなり手厳しい批評が飛び交います。ルイが提唱したこのコンクールで、より良いワインを造ろうとヴィニュロンたちの間で競争心が芽生え、ナントの地は活気づきました。それから精鋭名9人のヴィニュロンが《メテロー杯》のレギュラー・メンバーとなり、1970年「ルイ・メテローとアーテスティック・ヴィニュロン達 Louis Métaireau et ses Vignerons d´Art」が結成されました。現在このメンバーは、「G.I.E.レ・ドメーヌ・ルイ・メテローGroupement d´Intérét Economique Les Domaines Louis Métaireau」という経営組合連合の形態で運営されています。
 前述のメテロー杯のトップ・キュヴェ“L.M.(エクスクリュジヴィテ Exclusivité”、公証人(ユイシエ)立ち会いの下で瓶詰めされた復活祭用の“ユイシエ Huissier”、収穫の初日に摘まれた葡萄のみを使用した“プルミエ・ジュール”、ドメーヌの最も樹齢の高い葡萄樹から生まれる“キュヴェ・ワン”、ミュスカデの最高クリマ“グラン・ムートン”、そして若樹の葡萄から生まれるフレッシュな“プティ・ムートン”・・・各々はっきりとした個性を持つミュスカデを創造したルイは、「ミュスカデの帝王」に君臨しました。こうしてメテローのミュスカデは、優雅で香り豊かな水準の高いガストロノミー・ワインとして不動の地位が確立されました。
(2009年8月)

現在,メテロー家はルイから,娘のMarie-Luce マリー=リュースと,彼女の夫であるJean-Francois ジャン=フランソワに受け継がれました。ジャン=フランソワもまた何世代も続く栽培家・ネゴシアンの家族出身で,常にワインの世界で勉強し,働いていました。そして栽培・醸造の免状を取得し,商業学校に通い,醸造の研修を受けました。
彼らはルイの創造したキュヴェを大切に守り続けると共に,そこに自分たちのオリジナリティを加味して,メテロー家のトップ・キュヴェである“エクスクリュジヴィテ”を1 歩進化させた「ミュスカデのオート・エクスプレッション」を造り始めました。Muscadet de Haute Expression ミュスカデ・ド・オート・エクスプレッション,これは「高貴な表現力を持つミュスカデ」のことを言います。

「ライト&フレッシュで飲みやすい」というイメージが定着しているミュスカデも熟成を重ねることで,我々の抱いているイメージとは全く異なる深みのある偉大なワインへと成長します。ミュスカデの「オート・エクスプレッション」を目指すため,ナントワイン生産者連合会(現在,当会はなくなり,アペラシオンは,ロワールワインの業者組合アンタープロフェッション・デ・ヴァン・デュ・ヴァル・ド・ロワールに属す)は,ヴィンテージや畑などを区別したワイン・コンクールを行い,それらのポテンシャルが最大限に表現された上品かつ繊細な「熟成させたミュスカデ」を厳しい審査のもと選出した。コンクールに出品された10,000〜15,000 ものミュスカデの中で完成度の頂点へと到達したのが,10 年の熟成を経て2000 年にリリースされた1989 ヴィンテージの“プルミエ・ジュール”と,6 年の熟成を経て2001 年にリリースされた1995 ヴィンテージの“キュヴェ・ワン”でした。今までの概念を覆す長命なミュスカデを目指したマリー=リュースとジャン=フランソワの努力が実を結んだのです。ミュスカデが熟成によって素晴らしい変化を遂げるという意外性を発見させ,純粋な喜びを与えたこれら2 つのキュヴェ。彼らには,フランス国内の評判はもとより,世界各国から多数の賛辞が寄せられました。ミュスカデに個性を与えたルイ,そしてそのミュスカデの品質をさらに向上させた娘のマリー=リュースと娘婿のジャン=フランソワ。メテロー家は親子2 代に亘り,革新的で,芸術的なミュスカデを追い求めているのです。
(2014年6月)



    

ドン・ペリ,ルイナール,ギガル,クリュグ,ルイ・ロデレール,モンダヴィに比肩


1937〜45年に植樹されたドメーヌ最古のミュスカデ100%によるミュスカデ“ONE”のエクストラ・ブリュット
限定
120本!新発売のうち6本確保!!
N.V. Extra Brut Méthode Traditionnelle
エクストラ ブリュット メトッド トラディショネル 750ml  
《白》【辛口・発泡】
葡萄品種:ミュスカデ100%
平均樹齢:79年 1937〜45年に植樹
気圧:6.1

ドメーヌで最も古い1937年〜45年植樹の古樹に由来。
6ヶ月間シュール・リー熟成。
瓶内二次発酵12ヶ月。
デゴルジュマンは2016年1月25日。
フィネスはエレガンス。偉大なフレッシュネス

ドメーヌを代表する最新作!

         3,850円(本体価格3,500円)

当主、マリー=リュースのコメント:
ムロン・ド・ブルゴーニュ100%にこだわった“エクストラ・ブリュット(メトッド・トラディショナル)”は、ドメーヌのトップ・キュヴェ“ワン”のレベルを目指して造りました。
もちろん葡萄樹はドメーヌ最古の古樹を選び、ドメーヌの哲学とテロワールが反映されたと実感しています。
私たちが造る全てのミュスカデと同様に、比類無い私たちのテロワールが映し出されています。
エクストラ・ブリュットが日本の皆様に楽しんで頂けることを願っています。






2010 Muscadet

ミュスカデ 750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:ミュスカデ100%
平均樹齢:25年
平均樹齢25年のブドウ樹に由来。収穫時に1株に残すブドウの房数は9房。ブドウは成熟した果実を収穫するために,2回目の収穫のものを使用。
この成熟がワインに豊満さをもたらし,ミネラルが混ざり,美しいバランスを与える。
テロワールはドメーヌ・デュ・グラン・ムートンのもので(両雲母花崗岩や角閃岩),ドメーヌの全てのミュスカデと同様に世話をする。
グラスウール加工した伝統的なセメントタンクで最低6ヶ月間シュール・リーの状態で寝かし,瓶詰めする。
親しみやすいワインで,フルーティーでフレッシュさにミネラルのタッチがある。
生産本数: 48,000本

<ラベルにシュール・リーの表記をしていない理由>
ドメーヌの全てのワインはアペラション“ミュスカデ・セーヴル・エ・メーヌ シュール・リー”の名の下で販売が認められているが,このワインを意図的に“ミュスカデ・アペラション・コントローレ”の名前で販売することを選択しました。これは,ドメーヌの非常に古い畑(74年,60-50年)から造られるキュヴェと最も若い畑(約19-30年)から造られるキュヴェに違いを持たせるための選択です。なぜなら,ドメーヌ・デュ・グラン・ムートンの各畑の区画ごとに醸造を行うからです。ドメーヌ・デュ・グラン・ムートンが生産するワインは全てが同じではないため,ドメーヌはこの違いを,ミュスカデACの名前によって示しているのです。

                                  2,160円(本体価格2,000円)

ごめんなさい、只今品切れ中(2016年9月6日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。







2011 
Muscadet de Sèvre et Maine“Petit Mouton”【Sur Lie】
ミュスカデ セーブル エ メーヌ “プティ ムートン”【シュール・リー】750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:ミュスカデ100%
平均樹齢:30年
土壌:粘土質珪素土壌

グラン・ムートンのセカンド・キュヴェ。
収穫の9月から翌年の春の初め頃(2〜3月)まで、発酵させたタンクの中でリーとともに熟成。きりりとフレッシュで、フルーティーな味わい。

        2,530円(本体価格2,300円) 
ごめんなさい、只今品切れ中(2021年11月23日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。











2014 Muscadet de Sèvre et Maine“Grand Mouton”【Sur Lie】

ミュスカデ セーブル エ メーヌ “グラン ムートン”【シュール・リー】750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:ミュスカデ100%
面積:23ha
平均樹齢:60年以上
土壌:粘土質珪素土壌

ミュスカデの最高クリマとして君臨する23haの畑「グラン・ムートン」。「まるまると太った羊」という意味のグロ・ムートン Gros Moutonが語源である「ムートン将軍」に因んで名付けられる。
プティット・メーヌ河を見下ろす南西向きの傾斜地にあるこの畑には早成ムスカデの熟成を確実なものにする好条件が備わる。
平均樹齢60年以上のヴィエイユ・ヴィーニュに由来するグラン・ムートンは、数あるロワールの白ワインの中で「ミネラル香が顕著で最も新鮮」、「味、香りともに抜群」などの定評がある。
「牡羊マーク」が中央にあしらわれた斬新なデザインのラベルの、ペティヤンを思わせる繊細な風味や飲み心地が特徴。

        3,520円(本体価格3,200円)    

ごめんなさい、矢田今品切れ中(2022年1月28日)です。次回入荷まで今しばらくお待ち下さいませ。






<ミュスカデ・ド・オ−ト・エクスプレッション>誕生の経緯
ドメーヌ・ルイ・メテローには,稀に見る早熟な天候の年に,収穫の最初の日に摘み取った葡萄のみから造られるプルミエ・ジュール,そして,平均樹齢70 年を超える単一クリマ“グラン・ムートン”の畑の最上の葡萄のみを選別し,良作年のみ造られるキュヴェ・ワンというキュヴェが存在する。プルミエ・ジュールは,10 年に一度,5 年に一度造られるかどうかと言われる最高級キュヴェ。事実,過去30 年の間に造られた回数は僅か3 回(1976,1989,1995)しかない。ロワールでは最高の年となった1989 年,ルイ・メテローでは13 年振りにプルミエ・ジュールが造られたが,その年の例外的な天候と,葡萄の高い品質にミュスカデの新たな可能性を感じたドメーヌでは,このプルミエ・ジュールを熟成させて数年後にリリースすることに決めたのである。
そして,このプルミエ・ジュールは,なんと11 年後の2000 年に市場に投入されたのである。この11 年熟成という前代未聞のミュスカデは,フランスで大きな話題となり,メディアに大絶賛された。2000 年9 月に発売された『2001 年度版アシェット・ワイン・ガイド』においては,審査員の満場一致で,並みいるミュスカデを押さえ“最も心に残るミュスカデ”として見事三ッ星を獲得。また,キュヴェのプレス・リリースとして,2000 年5月,パリ16 区のブローニュの森にある著名なレストラン“ラ・グランド・カスカッド”において行われたルイ・メテロー・デジュネでは,料理長ジャン=ルイ・ノミコ氏(パリ8 区にある著名なレストラン ラセールの元総料理長)のスペシャル・コースに合わせて,ルイ・メテローの各キュヴェがふるまわれるという名誉にも浴したのである。マダム・メテローには,フランスだけでなく世界各国からこのプルミエ・ジュール1989 に対して賛辞の言葉が寄せられたのである。今までの概念を覆し,ミュスカデが熟成によって素晴らしい変化を遂げるという意外性を初めて発見させてくれたこのプルミエ・ジュール1989 こそ,まさにルイ・メテローが目指した≪オート・エクスプレッション≫(=高貴な表現力を持つ)なミュスカデだったのだ。
実際,日本でも購入したお客様からは「ミュスカデが熟成するということもさることながら,ミュスカデからハチミツのアロマがすることは,驚くべき新発見だった!」といったコメント等,多くの賛辞のお言葉を頂戴致しました。その後も9 年の熟成を経て2004 年にリリースされたプルミエ・ジュール1995,そして,8 年熟成を経て2007 年にリリースとなったキュヴェ・ワン1999 というように,ドメーヌでは,ミュスカデの概念を覆す≪ミュスカデ・ド・オート・エクスプレッション≫を造り続けています。


2020 Muscadet de Sèvre et Maine“ONE”【Sur Lie】

ミュスカデ セーブル エ メーヌ“ワン”【シュール リー】 750ml  
《白》【辛口】
葡萄品種:ミュスカデ100%
平均樹齢:79年(1937年植樹)
片麻岩と角閃石で構成される比類なきテロワール。1973 年植樹の古樹葡萄樹に由来する良作年にのみ造られるドメーヌの最高級キュヴェ。
手摘みで収穫されたブドウは大変に見事な品質をもち,長期熟成のポテンシャルをもつ。9 ヶ月のシュール・リー熟成を経て春に瓶詰め。魚介類と合わせてアペリティフに,若いうちから愉しめる。
熟成とともに厚みと複雑さが増し,オマール海老や魚によく合う。またカラフに移してサーヴィスすれば,緻密なアロマが押し寄せ,繊細な食事にも完璧なマリアージュをみせる。

生産本数: 10,000 本
過去に生産されたヴィンテージ: 2013 2012 2011 2010 2009 2007
2005 2003 1999 1997 1995 1990 1989 1987 1985 1984
IWC90 点(2007),WS90 点(2006)獲得。
ワイン&スピリッツ ワイナリーズ・オブ・ジ・イヤー2013 年トップ100 に選出(2010)。
アメリカではミシュラン2 ッ星ベヌーBenu,セゾンSaison,3 ッ星フレンチ・ンドリーFrench Laundry などでもオンリストしています。

          4,950円(本体価格4,500円)




    
ワイン&スピリッツ ワイナリーズ・オブ・ザ・イヤー2013年トップ100に選出!
12,500本の中から、ドン・ペリニョン、クリュッグをはじめ錚々たるドメーヌと肩を並べてルイ・メテローのミュスカデ・グラン・ムートンとミュスカデ・ワンが選ばれた。
ルイ・ロデレール クリスタル 2005、ドン・リュイナール ブリュット 2002 やギガル コンドリュー・ラ・ドリアンヌ 2010などと並ぶ95点を獲得したミュスカデ・ワンはThe Daily Mealが選ぶ全米TOP100レストランに名を連ねるミシュラン2ツ星ベヌーをはじめ、2つ星セゾン、3つ星フレンチ・ランドリーなどでもオンリストする。




ミュスカデのワイン・メーキングについてのルイ・メテローの哲学・信念
近年,一部のミュスカデの造り手の間で,マロラクティック発酵を行ったミュスカデやバリックの新樽で熟成させたミュスカデなどが造られている。この傾向についてドメーヌにではこう述べている。
「ミュスカデのアペラションの栽培面積は,今や1 万3 千ヘクタールを超え生産量は大幅に増大しました。このような中で造り手達は様々な醸造法を試み,自身のワインを如何にして他と差別化するかということを余儀なくされています。私達は3 代に亘り,オーセンティック(真正)なワインの追求を最も自然に近い方法で行っています。幸運なことに,私達は母方の祖父から受け継いだ1933 年に植樹された最も古い葡萄畑をエクセプショネル(並外れた)なテロワールに所有しています。このテロワールがドメーヌのワインの質に多くのものを与えてくれているため,私達は技巧や手管といったものを駆使する必要など全くありません。マロラクティック発酵もバリックでの熟成も行いません。確かに幾つかの試みは行いました。しかし,私達は≪ワインの味わいとはまず何よりもテロワールや古樹といった自然要因が与えてくれものである≫という信念を持っています。私達の醸造哲学は,先祖代々受け継いだ伝統的な醸造法を守ることです。つまり,収穫の後,グラス・ウール張りのコンクリ−トタンクの中で翌年の春までシュール・リーの状態に置き,濾過も清澄も行わず,直接タンクから重力で瓶詰めするというものです。私達はピュリスト(純粋主義者)です。私達のワインには非常に多くのフィネスが存在しています。これこそが,ドメーヌ・ルイ・メテローのワインの個性であり誇りであるのです。」
このようにドメーヌ・ルイ・メテローは,新樽熟成やマロラクティック発酵といった目先のテクニックで変化をつけ,消費者に迎合しようとする造り手が多い中で,“自然とテロワールが与えてくれる純粋なミュスカデ”を追求している。しかし,伝統の中に安住しているわけではない。純粋主義という信念を変えることなく,ミュスカデの高貴なる表現を常に探求し続けているのだ。その飽くなき挑戦の中から生まれたのが,この≪ミュスカデ・ド・オート・エクスプレッション≫(=高貴なるミュスカデ,熟成するミュスカデ)なのである。